マスネのウェルテル第2幕
(2幕)
9月。結婚して3か月たったシャルロットとアルベールは仲良く教会にやってきます。
アルベールはシャルロットに誠実に愛を語り、「僕は君を幸せにできているだろうか?」と尋ねます。彼の誠意を知っているシャルロットは、優しく「もちろんです」と応えます。
その様子を坂の上から見つめるウェルテル。
「ああ神よ、もし僕にあの天使と人生を歩ませてくれたなら、生涯あなたに祈り続けたのに、今はそうできない自分が恐ろしい・・・ああ、彼女が愛すべきなのは僕なのに!この僕なのに!」
興奮が覚めないウェルテルのところへアルベールが歩み寄ります。
「僕は君の気高く強い心をよく知っている。かつて君が見た夢のことも。そして美しく優しい彼女を得た自分の幸福もよく理解している・・・僕の苦しみに免じて、どうか許してほしい」
ウェルテルの心をすべて知ったうえでの、この誠実な謝罪に、ウェルテルも答えないわけにはいきません。
「嵐の後に波が静まるように、もうあの苦しみは過去のものです。今の僕の心には友情だけがあって、それが僕の喜びです」
ソフィーが花束を持って駆けてきます。「見て、お兄様!牧師様のお庭で摘んできたのよ。ねえウェルテル、一緒にメヌエットを踊りましょう。まあ、どうしてそんな暗いお顔をなさってるの、今日はみんな幸せでいっぱいよ!」
天真爛漫な明るいソフィーの声を聴いて、アルベールはウェルテルに「人は幸福を探し求め、追い続けるが、それは案外すぐ傍の小径にあるものかもしれないよ」と、暗にソフィーのことを薦めます。
彼らと別れたウェルテルは自問します。「僕は彼に真実を言っただろうか?彼女への欲望はまだ渦巻いていまいか?そうだ僕は嘘をついたのだ!ああ神よ、なんという、この止むことのない苦しみ!」
祈りを捧げるシャルロットにウェルテルは近づいてゆきます。
「あの甘美な日々は、なんて遠くなってしまったのだろう。ここで僕たちは見つめ合い、寄り添い、天からは崇高な光が降り注いでいたのに!」
「アルベールは私を愛してるわ。私は彼の妻よ」
「アルベールは君を愛してるって!君を愛さない人なんて誰がいよう!?」
「どうしてそんなことを言うの・・・お願いどうか遠くへ行って!会わなければやがて苦しみは薄らぐわ。どうか強く、正しくいてください!」
「・・・わかった、君の幸せだけを願おう。でももう二度と会えないなんて耐えられない」
「では、またお会いしましょう。クリスマスに」
シャルロットが去った後のウェルテルの心の叫び。(このテノールの歌は素晴らしく感動的です)
「彼女が望むように、彼女の心の平安を選ぼう。そして僕は永遠の休息を選ぼう。なぜ震えるのだ、死を前にして。この苦しみから逃れることを、天は責めるだろうか・・・旅に出ていた子供が予定より少し早く帰ってきたなら、父は少し腹をたてたとしても、その足音をきいて喜んで抱きしめてくれないだろうか。ああ、神よ、お許しください。主よ、私をお呼びください、私をお呼びください!」
ソフィーが金婚式の行列が来るから、と呼びにきます。
「許してくれ、僕は行く、二度と戻らない。さよなら!」
と走り去るウェルテルを茫然と見送るソフィー、アルベール、シャルロット。
金婚式の行列が、歓声と共に華やかに通り過ぎてゆきます。
9月。結婚して3か月たったシャルロットとアルベールは仲良く教会にやってきます。
アルベールはシャルロットに誠実に愛を語り、「僕は君を幸せにできているだろうか?」と尋ねます。彼の誠意を知っているシャルロットは、優しく「もちろんです」と応えます。
その様子を坂の上から見つめるウェルテル。
「ああ神よ、もし僕にあの天使と人生を歩ませてくれたなら、生涯あなたに祈り続けたのに、今はそうできない自分が恐ろしい・・・ああ、彼女が愛すべきなのは僕なのに!この僕なのに!」
興奮が覚めないウェルテルのところへアルベールが歩み寄ります。
「僕は君の気高く強い心をよく知っている。かつて君が見た夢のことも。そして美しく優しい彼女を得た自分の幸福もよく理解している・・・僕の苦しみに免じて、どうか許してほしい」
ウェルテルの心をすべて知ったうえでの、この誠実な謝罪に、ウェルテルも答えないわけにはいきません。
「嵐の後に波が静まるように、もうあの苦しみは過去のものです。今の僕の心には友情だけがあって、それが僕の喜びです」
ソフィーが花束を持って駆けてきます。「見て、お兄様!牧師様のお庭で摘んできたのよ。ねえウェルテル、一緒にメヌエットを踊りましょう。まあ、どうしてそんな暗いお顔をなさってるの、今日はみんな幸せでいっぱいよ!」
天真爛漫な明るいソフィーの声を聴いて、アルベールはウェルテルに「人は幸福を探し求め、追い続けるが、それは案外すぐ傍の小径にあるものかもしれないよ」と、暗にソフィーのことを薦めます。
彼らと別れたウェルテルは自問します。「僕は彼に真実を言っただろうか?彼女への欲望はまだ渦巻いていまいか?そうだ僕は嘘をついたのだ!ああ神よ、なんという、この止むことのない苦しみ!」
祈りを捧げるシャルロットにウェルテルは近づいてゆきます。
「あの甘美な日々は、なんて遠くなってしまったのだろう。ここで僕たちは見つめ合い、寄り添い、天からは崇高な光が降り注いでいたのに!」
「アルベールは私を愛してるわ。私は彼の妻よ」
「アルベールは君を愛してるって!君を愛さない人なんて誰がいよう!?」
「どうしてそんなことを言うの・・・お願いどうか遠くへ行って!会わなければやがて苦しみは薄らぐわ。どうか強く、正しくいてください!」
「・・・わかった、君の幸せだけを願おう。でももう二度と会えないなんて耐えられない」
「では、またお会いしましょう。クリスマスに」
シャルロットが去った後のウェルテルの心の叫び。(このテノールの歌は素晴らしく感動的です)
「彼女が望むように、彼女の心の平安を選ぼう。そして僕は永遠の休息を選ぼう。なぜ震えるのだ、死を前にして。この苦しみから逃れることを、天は責めるだろうか・・・旅に出ていた子供が予定より少し早く帰ってきたなら、父は少し腹をたてたとしても、その足音をきいて喜んで抱きしめてくれないだろうか。ああ、神よ、お許しください。主よ、私をお呼びください、私をお呼びください!」
ソフィーが金婚式の行列が来るから、と呼びにきます。
「許してくれ、僕は行く、二度と戻らない。さよなら!」
と走り去るウェルテルを茫然と見送るソフィー、アルベール、シャルロット。
金婚式の行列が、歓声と共に華やかに通り過ぎてゆきます。