アンナの女官たちが、嘆いている(「ああ、どこに行ってしまったのか」Oh! dove mai ne andarono le tsurbe adulatrici)。裁判を控え、神に祈るアンナの所へジョヴァンナが現れる。ジョヴァンナは、アンナに罪を自白すれば、王はアンナと離婚し命は助かります、と言う。しかし、アンナは名誉を失ってまで助かりたくはないという。ジョヴァンナは、「エンリーコの愛で玉座が約束されている哀れな女のためにも、それを薦める」と語る。怒るアンナは、その女に天罰をと呪いの言葉を浴びせる(「神がその者の頭上に」 Sul suo capo aggravi un Dio )。アンナの激しい怒りに、ついにジョヴァンナは自分こそ、その女であると告白する。信頼していたジョヴァンナに裏切られたと知ったアンナは、怒りをぶつける。しかし、ジョヴァンナの「国王を愛したことを今や恥じている。私の愛は拷問です」と告白するのを聞き、「お前に罪は無い。悪いのはお前にそのような愛の炎を燃やした人にある」と語り、慈悲を与え、退出する。
第2幕第2場:アンナへの裁判が行われている法廷へと続く控えの間
裁判の成り行きを宮廷の人々が見守っている(「「どうなった?裁判官の前に」Ebben? Dinanzi ai giudici)。人々は、スメトンが王妃との姦通を告白させられたと語り、この事件は国王の企みであり、結論はすでに用意されているのだと歌う。国王とエルヴェイが現れ、スメトンが上手く自白したと語る。そこへアンナとペルシーが衛兵に囲まれ、やってくる。アンナは、国王へ「王族としての名誉のために、法廷でさらし者にしないでくれ」と懇願する。しかし、エンリーコは聞き入れない。それどころか、スメトンと姦通を行ったではないかと侮辱する。あまりのことに怒る彼女は、「陛下こそ、スメトンを甘言に乗せて偽証をさせたのではないか」と反論する。ペルシーは、アンナを救うためにアンナと自分はすでに結婚しており、王との結婚は無効であると訴える。むろん、国王は聞く耳を持たず2人を引き立てるよう衛兵に命じる。ジョヴァンナが現れ、国王にアンナの赦免を願う(「このような手に負えぬ炎はPer questa fiamma indomita」)。王は、ジョヴァンナに「王妃の座はお前のもの」と求婚するが、ジョヴァンナは拒む。そこへエルヴェイが判決を持ってやってくる。アンナは死罪、そして関係した人間もすべて連座することになる。アンナの赦免を求めるジョヴァンナだが、国王は聞き入れず退場する。
第2幕第3場:ロンドン塔
衛兵に付き添われ、ペルシーとロシュフォールがやってくる。そこへエルヴェイが現れ、国王が2人を赦免すると伝える。しかし、アンナが処刑されると知ったペルシーは、「罪のない彼女が死に、罪ある私が生きることを望むほど卑劣な男だと思うのか!」と叫び、赦免を拒否する。ペルシーは、君だけでも助かるべきだとロシュフォールにすすめる(「君は生きるのだ、私はそれを望む Vivi tu, te ne scongiuro」)。しかし、ロシュフォールも死を選び、2人は衛兵に連行される。一方、アンナの牢獄では侍女たちがアンナがショックのあまり錯乱してしまったことを嘆いている(「一体誰が直視できよう」Chi può vederla a ciglio asciutto」)。そこへ錯乱したアンナが現れる。錯乱した状態で過去を振り返り、歌う(狂乱の場「あなたたちは、泣いているの?」Piangete voi? -「あの場所に連れて行って」Al dolce guidami)。人々が嘆き悲しんでいると、エルヴェイと衛兵たちがやってくる。アンナは正気を取り戻し、「何という時に正気に戻ったのだ!」と嘆く。エルヴェイ達によって、ロシュフォールとペルシー、そしてスメトンが連行されてくる。スメトンは、自分が国王の甘言に乗り、王妃と姦通したことを告白する。ペルシーとロシュフォールは怒る。しかし、アンナは「スメトン、ハープを引かないの?」と支離滅裂なことを語り、再び狂気に陥る。そこへ、祝砲や鐘の打ち鳴らす音が聞こえる。それを聞いて、正気に戻ったアンナは「あの音は何のためか」と聞く。それは、ジョヴァンナの戴冠を祝福するためのものである。それを聞いたアンナは、エンリーコとジョヴァンナを呪い(「邪悪な夫婦よ」 Coppia iniqua)、卒倒する。スメトン、ペルシー、ロシュフォールらを獄吏たちが刑場に引き出そうとする中、幕が降りる。