仕事とプライベートは分けたい。

そういうことを言うやつがたまにいる。

ちょっとキツい言い方をするが、これぞ情報過多の現代にありがちな、現代病の一種だと認識している。

もちろん、そういった言葉を発するに相応しい人間もいる。それは職業次第だと思う。

例えば、芸能人。
芸能人は、仕事外での格好の悪いことが、仕事上マイナスに繋がる可能性がある。芸風というかブランドのようなものがあって、夢を壊してはいけないのだ。

世界を舞台に活動している人や、会社や国家の上部で多忙な日々を送る人など、職業上、欠員が出たら呼び出しがかかるような職業などは、仕事とプライベートを分けたいと発言するに相応しいと思う。フリーランスや自営業を営む人、家事や子育てがある人達の中には、プライベートとの差を設けにくい人もいることだろう。

しかし、そういった立場でもなく、毎週定期的に充分な休日があるようなやつでも
「仕事とプライベートは分けたい。」
と発言していたりする。もう分かれていると思うのだが。

だから現代病の一種だと皮肉を書いたのだ。

何をどう分けたいのかも疑問だ。休みの間は、仕事のことを一切思い出しくない域に達しているのであれば、それはそれで問題だ。いっそのこと転職することをおすすめする。そういう発言をするやつに限って、大したプライベートを過ごしていないパターンも多い。

例えば、休みの日に現場から連絡があったとする。
何かしらの問題があって、確認をするために、連絡がきたのだ。
内容次第ではあるが、自分が現場にいない時に、現場が困るような状態で休むのは良くないと思う。引き継ぎを怠ればそういうこともあろう。自分が休みでも、現場では働いている者がいるわけで、それが接客業なら、店も営業していて客も来店しているのだ。また、不特定多数の人間が働く職場であれば、そういうことも多々あるものだ。引き継ぎを怠ったことで、現場で働く者や、他社の者や、店を利用する客にも迷惑が及ぶのだ。確認の連絡をとる現場の人の身にもなってやれ。

またそういうことを怠るやつに限って、仕事とプライベートを分けたいとぬかすやつの比率も高いように思う。そんなことを言うならしっかりと引き継ぎを怠らず、仕事とプライベートが分かれるように心がけたらどうなんだ。

カッコいい芸能人などの影響力のある人が、仕事とプライベートを分けたいと発言したとする。それを見た視聴者などが、自分の状況もさておき影響されるのだ。まず、その人らと自分自身を比較してみろと思う。影響力のある人かどうか。だから情報過多による現代病の一種だとか皮肉を書いたのだ。

だいたい、仕事が安定しなければ、プライベートを楽しめる余裕はない。仕事が安定してるから、プライベートを楽しめるのだ。要するに順番的には仕事を重んじる必要性がある。あくまで順番的にはだ。極端な話、無職で収入や財の無い状態では、そもそも社会生活ができない。一定の収入があって、社会生活を送れるというものだ。経験上、仕事が決まらないと本当に困るぞ。

だからあれだ、幸せな悩みみたいな感じがするのだ。
働かせてもらって当たり前みたいな。むしろ、働いてあげているぐらいに思っている者もいるだろう。働かなければ生きていけん。働かせてもらえているだけありがたいのだ。

兎に角、
「仕事とプライベートは分けたい。」
というのは、シチュエーションによるということだ。
残業も無く、定期的に休めているなら、もうそれはプライベートと仕事は分けられているのだ。休みの日に仕事のことを忘れたいぐらいなら、改めて働きを見直してみてくれ。改めて職種を見直してみてくれ。自分自身が働くのが嫌だとしても、その仕事が好きで頑張っている人の害にはならないでほしい。好きになれる仕事、又は、好きで頑張っている人を支えるような仕事をしてくれ。