梅田に行くと
必ず阪急阪神のデパ地下により
我が家定番の品々を買って帰るのだが
そのうちの一つ
地下2階エスカレーター前にある干物売場
黒門三平、お目当は塩鮭
店頭に立つのは高齢の小さな店員さん
結構なお年を召されている様にみえる
接客の動作がとてもゆっくりで
話す言葉もの〜んびり
店に行くたびに気になって
昨日は思い切って声をかけてみた
大阪では、いや私だけかもしれませんが
自分よりちょっと上の年齢の見知らぬ人には
お兄さん、お姉さん
ざっくばらんに兄ちゃん、姉ちゃんと呼び
親ほど歳が離れている方は
お父さん、お母さんとお声をかけます
「お母さんはいつも何時間働いてはるん?」
「わたしか?8時間かな」
「えっーそんなに長い時間仕事してはるん?」
「凄いねぇ!」
「そんな事ないねん。よう休むねん」
「月に10日間位しか働いてない」
「10日も働いたら十分やない」
「凄いわぁ〜」
「ちゃう10日休むかな?いやずっと休んでたかな?」
「休み過ぎやな私」と同僚に声をかける
同僚はニコニコ笑うのみ
休むって私が行く時いつも店に立っておられる
「そやけど正月前はずっと働くで」
「ほんまぁ凄いねぇ。元気で何よりやねぇ」
「本当に凄いと思う、尊敬しますわ」
「私もお母さんみたいになりたいわぁ」
「ええそうかぁ、ありがとう」
「ありがとう、お母さん」
といって商品を受け取り帰ってきました
いい塩加減で鮭が美味しいんです
私がデパ地下を好きな理由の一つに
そこそこのシルバー世代が働いており
その方々の働きぶりを見ると
健康であればずっと働いていられる
お手本を見ているような気分になり
元気になるからだ
日本の女性の健康寿命は74才
天に召される寿命は87才
年金の支給額が減り
支給年齢が引き上げられると
将来の不安の声が大きくなった昨今
鮭売場の店頭に立つお母さんを見習って
自分の出来る範囲で働くような人が増えると
健康寿命と平均寿命の差は縮まるのではなかろうか
高齢になって健康とは言えない年月が
13年間もある
老後の経済的不安より健康不安の方が
私には大きい
弱々しくても働くお母さんの
小さく丸い背中には学ぶべき事が多そうだ
デパ地下といえばスイーツ
店の前は素通りできません