間違えて朝早く目覚めた。
娘の学校の朝の礼拝の日は
何時もより30分早く起きる。
朝に時間が出来たので
雨戸を開け普段お弁当作りで
眺める余裕のない、裏のお宅のお庭。
リビングの和室の吐き出し窓に
隣接するお庭。
自分の家の景色ではない。
こういうのを借景というのだそうだ。
遠くにまだ蕾のチューリップが一杯。
他にも彩り豊かにお花があちらこちらで
満開。
朝の冷たいすっきりとした空気と
朝日に照されているお花の美しい色。
心が洗われる。
なんだか得した気分。
今日は父の3回忌。
祥月命日は21日だけど、早目に。
朝から誰も住んでない実家行き
家族だけの法要。
父は結婚して養子に入った。
真面目に働き
周りを母の親戚に囲まれ
一家の主として
代々の冠婚葬祭を取り仕切っていた。
子供の頃の法事といえば
遠方からも親戚がきて
ご近所、いやそこらじゅうのお宅にまで
供養の品を配り歩き、法要。
一大イベント。
それが自分の時には家族だけって
バチ当たりな気がしてならない。
申し訳ない。
婆さんはなんとも感じないんだろうか。
確かに、叔父や叔母、兄弟も亡くなり
今や年老いた従兄弟位しかいない。
今時法事なんて！てのが婆さんの言い分。
私は家でも職場でもよく父の話をする。
昨日も父親の闘病記で話が盛り上がった。
誰かに思い出してもらい
その人となりを話してもらう。
これが一番の供養でないかなと思う。
誰にも思い出してもらえないって
とっても寂しい事だと思う。
今日は爺さんが『旨い！』といって
最後に元気に食べていたものを
食べるつもり。
爺さんの代わりに。
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