ケフィアはヨーグルトに比べ、アセチルコリンの含有量が多いことが弊社の委託研究により明らかになりましたが、アセチルコリンは、精密に制御されたシグナル伝達経路を介して中枢および末梢の生理機能を統合する、高度に保存された神経伝達物質であり、中枢神経系において、コリン作動性回路は、認知、学習・記憶、注意、覚醒、報酬、意思決定を制御しています。一方、末梢神経系では、アセチルコリンは神経筋伝達や自律神経調節を媒介し、それによって随意および不随意の生理学的プロセスを制御しています。重要なことに、アセチルコリンは「脳-身体軸(brain–body axis)」における主要な媒介因子としても機能し、自律神経や神経内分泌系によるトップダウンの制御と、腸管や免疫系からのボトムアップのシグナルとを連結していることです(図)。

 

 アセチルコリンは、自律神経系、神経内分泌系、免疫系、および微生物関連の経路を介して、トップダウンの「中枢による制御」とボトムアップの「末梢からのフィードバック」を媒介します。図中の2色の背景は、それぞれトップダウン経路とボトムアップ経路を表しています。 

 

 ここに紹介するレビューの著者らは、アセチルコリンの生合成、貯蔵、放出、分解、再取り込みを含む生化学的ライフサイクルを概説するとともに、中枢および末梢神経系の双方の視点から、身体-脳軸におけるその役割について説明しています。

 

原論文:脳と身体のコミュニケーションにおけるアセチルコリン:生物学的メカニズムと生理学的役割

 この論文にご興味のある方は、パソコンではこちらを、スマホではこちらをクリックして、日本語に訳した原論文をお読みください。