フランキンセンス、乳香の形状は、樹脂です。
精油はその樹脂を水蒸気蒸留して得られます。
精油は、ベースノートとされますが、
酸味もあるので、前に出てくる香りでもあります。
フランキンセンスは、
沈香の樹脂が、木の内部に形成されるのとは異なり
木の幹に傷をつけると外に滲出してくるため、
木自体を伐採せずに得ることが出来ます。
そのため、もちろん安価とは言いませんが
沈香と比較した場合には、手に入りやすいと言えるでしょう。
お香原料としても早くから用いられていましたが、
あくまでも香木である沈香をサポートするために使われてきました。
とは言え、トップノートにも出てきやすいという特徴がありますので
入れる量はごく僅かなものです。
日本のお香文化の中では、
例えば、練香調合において
機能的な役割があるため、調合に入れるが
その香りが前に出たらよろしくないと
古典などでは触れられています。
中東やヨーロッパでは
大変珍重された香料ではありますが
日本においては、その香りを出さないように
調合しなさいと言われていたわけです。
想像するに、
比較的、湿度の高い日本やアジアなどに対して
乾燥した地域の中東やヨーロッパ、
やはり、体質や環境の違いは、香りの嗜好にも
影響を与えたのかもしれませんね。
ちなみに下の写真は、
15年ほど前にドバイに旅行した時に
スークと言われる市場で購入した乳香です。
先日久しぶりに発見されました😃
この時、私は個人旅行だったのですが
日本人ツアーと遭遇し、
私があまりにも大量購入しているので
おばさまたちも我先にと買い求めているのをみて
使い方はわかるのかしら?と
少し心配になったことを覚えております。