運命の出会い 291 | TRIQUETRA ~Tributary Zone~

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2代目のブログです

その不思議な流れ。というのが

起こっていたのは。

 

古い日記を読み返してみると、

2011年の6月頃だった。。。

 

・・・とすると、パニック障害のような症状が、

治まったあとくらいだったのか。。。

 

 

*******

 

 

ある時、突然。

 

「Listen!」

 

・・・という言葉が、頭の中で響いた。

 

 

たった一言。。。

 

少年のような、女性のような声で。

 

 

 

え?今の何?

 

・・・と思ったのだけれども、

響いたのは、そのたった一言だった。

 

 

今までも、こういう経験は何度か

したことがあったけれども。

 

それは、夢から醒める直前とか、

瞑想中とか。

 

そういう時に起こっていたもので。

 

あんなに意識がしっかりしていた時に、

あんなにハッキリ声が聴こえたのは、

その時が初めてだった。

 

 

何なのだろう?と思いながらも、

そこまで深く気にしていなかったところ。

 

ある時、書店でなぜか、

ミヒャエル・エンデの『モモ』の本が

目に留まり。。。

 

そしてなぜだか無性に、

その本が気になりだした。。。

 

 

『モモ』は、あまりにも有名だし、

どこの学校の図書室にもある。。。

 

 

小学生時代から、図書室で見かけて

いたその本。。。

 

その存在は知っていたけれども、

私はそれまで、マトモに読んだことが

なかった。。。

 

 

13の月の暦にハマっていた頃、

「時間」ということで、一部でこの

『モモ』のことが話題になったことが

あったのだけど。

 

その時も私は、

この本を読もうという気は、

起こらなかった。。。

 

 

それが今回はなぜか、

無性に読みたくなり。。。

 

 

後日、娘に学校の図書館から

その本を借りてきてもらったのだった。

 

 

そして、その本を読んだ時、

ハッ!となって。。。

 

なんで、今、『モモ』だったのか。。。

 

その意味が解ったような気がした。

 

 

『モモ』の物語の中に。

 

先日聴こえてきたあの、

『Listen!』という声に関わりそうな、

ヒントを見つけたのだ。。。

 

 

*******

 

 

その本の後書き。。。

 

たしか、ミヒャエル・エンデ自身が

書いていたその後書きには。

 

こんなことが、書かれていた。

 

 

でも、どうしてでしょう?

 

モモがものすごく頭がよくて、

なにを相談されても、いい考えを

おしえてあげられたからでしょうか?

 

なぐさめてほしい人に、

心にしみることばを言ってあげられた

からでしょうか?

 

なにについても、賢明で正しい判断を

くだせたからでしょうか?

 

ちがうのです。

 

こういうことについては、

モモはほかの子とおなじ

程度のことしかできません。

 

 

するとモモには、どこかこう、

人の心をほがらかにするようなところが

あったのでしょうか?

 

 

たとえば、とくべつ歌がじょうずだとか、

なにかの楽器がうまいとか、それとも、、、

 

なにしろモモはサーカス場みたいな

円形劇場に住んでいるのですから、、、

 

おどりだの、アクロバットの曲芸だのが

できたのでしょうか?

 

 

いいえ、それもちがいます。

 

 

ひょっとすると、

魔法がつかえたのでしょうか?

 

どんな悩みや苦労もふきはらえるような、

不思議な呪文を知っていたのでしょうか?

 

手相を占うとか、未来を予言することが

出来たのでしょうか?

 

これもあたっていません。

 

 

小さなモモにできたこと、

それはほかでもありません、

 

あいての話を聞くことでした。

 

 

なあんだ、そんなこと、と

みなさんは言うでしょうね。

 

話を聞くことなんて、

誰だってできるじゃないかって。

 

 

でもそれはまちがいです。

 

ほんとうに聞くことのできる人は、

めったにいないものです。

 

 

そしてこの点でモモは、

それこそほかには例のない

すばらしい才能をもっていたのです。

 

 

物語の中で、モモという女の子は、

 

「町一番のヒーラー」

 

・・・とされていた。

 

 

モモと話すと、どんな悩みを

抱えていた人もみんな。

 

癒されてしまうのだ。

 

 

そのモモが唯一出来たことが、

「聞くこと」だと。

 

エンデは説明していた。

 

 

これを読んだ時。

 

あの時、頭に響いた言葉が、

私に何を伝えようとしていたのか。

 

なんとなく解った気がした。

 

 

「Listen」というのは、

「聞く」ではなく「聴く」なのだ。。。

 

 

「聞く」、、、「hear」は、

ただその音を聴覚が捉えるだけ

なのに対して。

 

「聴く」、、、「Listen」は、

意識して聴く。聴こうと思って聴くこと。

 

 

だから、あのメッセージは。。。

 

「意識して聴きなさい」

 

・・・ということ。。。

 

 

そういうことなんだろうな。と思った。

 

 

そのすぐあとだった。

 

私は、なぜか突然、衝動的に、

『シックス・センス』の映画が観たくなった。

 

なぜ、今、この映画?

 

・・・と、自分でも不思議だったけど、

とりあえず、観てみることにした。

 

 

それを観終わった時もまた、

あぁ、そういうことだったか。。。と。

 

納得することがあった。。。

 

 

あの映画の物語の中で、

ブルース・ウィリスの演じたカウンセラー、

児童心理学者は、昔担当した

患者の少年が成長した時。

 

その彼によって、

刺されてしまうのだけど。

 

 

なぜ、そんなことになったかと

言うと、その心理学者が、

その子の話を、ちゃんと聴いて

あげていなかったから。

 

 

知識や過去の経験によって

物事を判断することなく。

 

あの少年の話に、

ちゃんと耳を傾けてあげていれば。

 

おそらく、あんなことには

ならなかっただろうと。。。

 

 

あの時、私は思ったのだった。。。

 

 

この、『シックス・センス』という映画は、

それまでも、もう何度も観た映画では

あったのだけど。。。

 

そんな視点で観たのは、、、

この時が初めてだった。。。

 

 

それもひとえにあの、

 

「Listen!」

 

・・・という声があったからなのだろうと。

 

そう思った。

 

 

そうやって私はだんだん。。。

 

 

「聴くこと」

 

 

・・・を意識するようになっていき。

 

 

相手の話を聞くこと(聴くこと)とは、

一体どういうことなのか。。。と。

 

そういうことを、あれこれ

思いめぐらすようになっていった。

 

 

*******

 

 

それからしばらくたった頃。。。

 

それは、日記を読み返すと、

2012年の終わり頃なのだけど。。。

 

ジェームズの新しい小説、

『クォンタスム』を読んでいた時に、

また、新たに。

 

「Listen」について、私の中に

それを強く意識させるようなことが

追加された。。。

 

 

『ドールマンの予言』のあとに

リリースされたその小説。

 

『クォンタスム』には。

 

 

その物語の最初のほうに、

「ゼニス」という女性が出てくる。。。

 

 

いつだったか、翻訳者の彼が、

私のあの、洞窟の夢の話を聞いて、

その夢に出てきていた女性のことを。

 

 

「ゼニスですよ、それは!」

 

 

・・・と、テンション高く話していた

あのゼニス。。。

 

 

その時の私はまだ、

『クォンタスム』を読んでいなかったから

解らなかったけど。。。

 

 

その物語を今、自分で読んでみれば、

そのゼニスもまたおそらく。。。

 

たしかに、

主人公がそういう意識下、、、

夢の中のような。

 

そういう状況の中で出会った

女性であることは解った。

 

 

そのゼニスの出てくるシーンが、

なぜ、そういう意識下であるのかが、

すぐに解ったのかと言えば。。。

 

そのシーンからは、、、

 

「異次元の匂い」

 

・・・がしたからだ。

 

 

なんとなく。。。

「霞」がかかっていたからだ。。。

 

 

だからあの、ゼニスが登場している

シーンが。

 

夢とか、そういう意識状態の中で

あることは。

 

すぐに解った。。。

 

 

そして。

 

そういうシーンに登場する

ゼニスという女性が。。。

 

 

物語の中で。。。

 

「The One who Listened」

 

・・・と、称されているのを見た時。

 

 

私はなんだか。

これまでのいろんなことが

繋がっているような感じがして。

 

少し、ゾッとなった。。。

 

 

ゼニスは、「聴いた者」である。と。

 

物語の中で、そう言われていたからだ。。。

 

 

この「ゾッ」という感覚も。。。

 

おそらく、私にしか解らないもの

なのだろうと思うけど。。。

 

 

個人的に。

 

私の中では、何かが繋がった。。。

 

 

 

だから私の中では、ますます。。。

 

「Listen」

 

・・・が、大切なものになっていったし。。。

 

 

そしてこの、「ゼニス」という存在も。

 

その後、私の中でどんどん大きく、

クローズ・アップされていくように

なっていった。。。

 

 

*******

 

 

そういう流れがあったので、

私はあの時。。。

 

「お悩み相談」という流れが

起こっていた時は。。。

 

「聞き役」

 

・・・に、徹していたのだ。。。

 

 

そしてそうやって。。。

 

誠意をもって、一生懸命

相手の話を聞いてあげるだけで。

 

ただそれだけで本当に、

相手は自力で、自分の悩みを

解決していけるのだということを、

身をもって実感した。。。

 

 

心に関しても。。。

 

自然治癒力がある。。。

 

 

人にはやっぱり。

そういう力があるんだ。。。と。

 

 

そういうことを実感できて

嬉しかったし。。。

 

 

 

そうやって、自分で気づいたり、

自分で解決した時に。

 

人は、心の底から笑うんだ。。。と。

 

本物の笑顔になるんだ。。。と。

 

 

そう感じた。。。

 

 

そして私は。

 

その「笑顔」によって、私自身もまた。

 

ものすごく癒されていることに

気がついたのだった。。。

 

 

*******

 

 

つづく