父 の 死
その後 私は実家を出て、
一人暮らしを始めます。
忙しいながらも、
仕事も遊びも
全力で楽しみながら
過ごしていました。
しかし、20代の最後に
大きく感情を揺さぶられる
出来事が起きます。
心筋梗塞を繰り返し
父が亡くなります。
そして当時の彼女が、
倒れた後の記憶障害が残る
生前の父を連れ出し、
役所で色々な手続きを進め、
父の財産を全て引き出し
持っていってしまっていることが
死後発覚します。
事の発端は、
障害が残る父の後見人であった
父の甥と彼女の言い争い。
巻き込まれる形で
彼女を相手に
実の子である私と弟で
裁判を行うことに。
この時に久しぶりに
叔父や叔母とも会いましたが、
金銭的なことも含め
色んな人の黒い部分が垣間見え、
また中には手のひらを返したように
態度が変わってしまう方もいて、
幼い頃の記憶にある 優しかった
叔父 叔母の姿はありませんでした。
父が亡くなった悲しみ以上に
怒りや落胆など様々な感情が溢れ、
「自分」は何なのか？
存在の意味も考えさせられ、
心身共にクタクタになったことを
今までも鮮明に覚えています。
この事をきっかけに
人のことを信頼できなくなり
私は深い人間関係を築くことを
避けるようになっていきました。
つづく
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