チカーナ(メキシコ系アメリカ人女性)作家のレイナ・グランデが書いた

『アクロス・ア・ハンドレッド・マウンテンズ』読み終わりました。

2007年のAmerican Book Award Winner作品ですクラッカー


ロータスランドから-121002_2217~01.jpg



泣いた~・゚゚・(≧д≦)・゚゚・

ラストの数頁、ティッシュが手放せませんでした。

あ~よかった(ノ◇≦。)


ストーリーは

謎解きの面白さもあるし

ネタバレになるので詳しくは書けませんが、

えっえっえ~~っと叫びいうような不幸が

これでもかこれでもかと次々に

10代初めのイタイケなメキシコ人の少女に襲いかかって………


最初はスローペースで読んでたのですが、

途中からどんどん面白くなって、

も~手放せなくなって中盤以降は一気読み。


まるで韓流ドラマを見ているかのような

ドラマチックな展開でした。


あ~面白かった。

読み終わっちゃってガッカリ。


書き手がメキシコ生まれの方だからなのか、

やさしい英語で書かれており、

英語は得意でない私でもドキドキハラハラしながら

どんどんページをめくることができました。


英語に慣れるためにはいいかも音譜


韓流ドラマが好きな女性ならきっと楽しめると思います。


そもそも私がチカーナの生き方に興味を持ったきっかけは、

ロス・アンジェルスに住む彼女たちと

仕事や遊びを通してちょっとだけ接する機会があったことから。


アメリカとメキシコ、

マッチョなメキシコ系の男達とレディ・ファーストで接してくれるアメリカ人の男達、

メキシコの親たち世代の持つ女性に関する価値観と現代のアメリカのそれの価値観、

これらの二つの相反する価値観の間で

彼女たちはどう折り合いをつけて生きているのだろう??

って処世術のようなものを知りたかったのです。


それはちょうど20代半ば過ぎであった私自身の悩みでもあったから。


強く逞しく生きているように見えた彼女達に

考えるヒントをもらいたかったの。


近頃ちょっと思うところもあったのですが、

それがこの本を通しても確かめられたような気がしてます。


私が理想とする

女性の「強さ」って、

力や能力の誇示とか

優劣とか

そういうものとは全く無縁のものって事。

世間一般の男性の「強さ」とは全く違う。


このストーリーの主人公フアナちゃん。

いろんな悲惨な出来事が次々と彼女を襲いますが、

彼女はいつも落ち着いて

床を掃除し、皿を洗い、川で洗濯して洗濯物はキチンと干して乾かし、

問題にはその時に出来る中で最善と思われる事を選択して対処します。


女性の強さはこういうところにあると思います。

「どんなに大変な状況下でも日常のことを(できる範囲で)キチンとできる」


そういうのが女性性の持つ強さの表れなのではないかと思います。



決して

自暴自棄になって暴れたり

車やバイクで暴走したり

酒やドラッグ(その他依存性のあるもの)に走ったり

自傷行為や

自殺なんて絶対にありえない。



大声でわめきちらしたり暴れたり力を誇示したり

そんなのは

強さとは違う。


どんな悲惨な状況下でも

「生きなくては」と強く思っている。

自分を見失わない。


そんな中で

可能な限り

教育を受け、学び、

生きる術を身につける。


受け身。

なのに

決して汚れない。


どんなに汚い泥がふりかかろうとも

彼女自身の魂は決して汚れない。


強いです。


こういう強さが私の理想とするところです。


あ~この本読んでよかったニコニコ音譜