こんにちは!

「男のストレスをアロマで癒す専門家」
アンスリールの星野知子です。

今日は
香りの歴史

【日本・飛鳥~奈良時代編】
です。

日本に

いわゆる香水が伝わったのは

100年ほど前


アロマテラピーが伝わったのは
30~40年ほど前になります。

それよりずっと昔から
日本には
独自の香りの文化がありました。

私もあまり知らなかったので
調べていて
とても興味深かったです。



日本は古代より
中国や朝鮮、インドなど


アジア諸国から
いろんな文化が
伝わってきました。

その中でも
1番大きく日本を変えたのが
「仏教の伝来」でしょう。

この「仏教伝来」が

日本の
「香りの文化」にも
深く関わっているのです。



日本最古の歴史書「日本書紀」や
聖徳太子の一生をまとめた
「聖徳太子伝暦」に
下記のような記述が残っています。



“推古天皇三年の夏四月に 

沈水淡路嶋に漂着れり 
其の大きさ一圍(ひといだき) 
嶋人
沈水といふことを知らずして 
薪に交てて竈に焼く 
其の烟気遠く薫る  
即ち異なりとして献る” 
(「日本書紀」より抜粋)

補足も含めて要約すると
下記のような意味になります。

推古天皇3年(595年)春
土佐の沖合いに毎夜
雷鳴と大きな光が現れます。

それから30日を過ぎた頃
淡路島の岸辺に
ひとかかえもある大きな
流木が流れ着きました。

当時、島の人々は
それを“香木“などとは知らず
薪と一緒に火にくべたそうです。

ところが
火にかけられたその流木から
何とも言えない
良い香りが発せられたので

あわてて火の中から取り出し
朝廷へ貢物として
差し出したそうです。

”香木”とは
その名の通り
通常の木に比べ

火で焼いた時に
非常に良い香りを発する
木のことです。

香木の原木は
ジンチョウゲ科の常緑喬木で

風雨、病気、害虫など
何らかの要因によって
樹の内部が傷つけられたとき
損傷部分に樹脂を分泌します。

そして時間が経過し
熟成された結果
香木になるのです。

香木は
分泌された樹脂の重みによって
比重がかさむため

木が枯れて倒れたとき
水中に沈んだ状態で
発見されることが多いようです。

そのため
“沈む香木”=“沈香”(じんこう)
と呼ばれるようになりました。

沈香は現在でも
お香の原料として
大変貴重な香木です。

香木は
主に東南アジアの
熱帯雨林地域の国々で生育し

日本では生育することが
できないので

島の人々もみたことがなく
そんな高価なものとは知らずに
火にくべたのでした。


淡路島に漂着した香木は
嵐にあって難破した船の
積み荷のひとつ
だったのかもしれません。

島の人々により朝廷に献上された
この香木は

当時推古天皇の摂政をしていた
かの聖徳太子によって
鑑定されました。



写真出典

この不思議な香木を
ご覧になるやいなや
 
聖徳太子は
「これこそ沈水香(じんすいこう)
というものなり」
と大いに喜ばれたそうです。

そして、この香木で
仏像を刻み
吉野の寺に安置したそうです。

その仏像は
ときおり「光を放った」
といわれています。


香木が漂着した595年より
50年ほどさかのぼる538年に
大陸から日本に
既に仏教が伝わっていました。

まだ、日本という国名はなく
「倭の国」と呼ばれていた時代
大陸からの使者が
飛鳥の地の天皇を訪れました。

「欽明天皇7年(538年)
百済の聖明王の使いで訪れた使者が
天皇に金堂の釈迦如来像一体と
経典数巻仏具などを献上した」
と記述されています。
 
インドで生まれた仏教は
仏像や経典など
仏教儀礼の小道具などと一緒に
大陸から伝わってきました。

仏教では
花を飾り燈明を灯し
香を焚いて清める。

という一連の
「仏教の儀礼」があります。

聖徳太子は
すでに「仏教」のことは
知っていたので

仏前を清め
諸仏に祈願をこめる
「仏教の儀礼」のひとつ

「供香」の原料である
“香木“の存在を
知っていたのでしょう。

聖徳太子は
この香木の漂着を
「神が与えた瑞兆」ととらえ

その後さらに
「仏教の普及」に
力を注いだそうです。

その後
この沈香は
財宝などとともに

671年に
日本最古の本格的寺院である
法隆寺に献上された。

そう「日本書紀」に
記述されています。


このように
日本ではお香の原料となる
香木(沈香)が
淡路島に漂着したのが
「香りの歴史の始まり」であり

香木よりも先に伝来していた
「仏教の普及」とともに

仏教の儀礼「供香」
としてが
日本の「香の使い方」
の始まりでした。

「供香」の形式は
沈香や白檀などの香木を
粉末にしたり刻んだものを

漢方の生薬として
薬効成分も高い
その他の香の原料とまぜ合わせて
焚いてくゆらせる使い方で

いわゆる
「焼香」と呼ばれる方法です。

「焼香」はいまでも
法事や葬儀で行われますが

参列者が
亡くなられた方に対して
喪に服し
香りで供養する
意味があります。

かつては自分で調合した
「好みの焼香」を
持参される方もいたんですよ。

近年
お線香が発明されて
その使いやすさから
一般に普及していきました。

「抹香」は
香料を焼香よりさらに細かく
粉末にしたもので

古くは仏塔や仏像などに
お清めとして散布していました。

現在は寺院などで
焼香を焚く際の火種として

また
時を計る時香盤の香として
使われています。

“抹香臭い”
という言葉がありますが
(=いかにも仏教に関係があるような
感じのこと)

これは戦時下の物資不足の折
良い材料が
手に入らなかったために

煙たいばかりのお香が
焚かれた時に
できた言葉なのです。

「練香」は
手や身体に香をすり込み
穢れをはらい清めるための
パウダー状のお香です。

今でも
お寺での「写経」前に
「練香」をしてから
というところもあります。
 
僧侶の「袈裟」(衣装)は
香料で染めた“香染”の“香衣”が
本来のものでした。

昔は木蘭(もくらん)という
香る樹の皮で染めていました。

次第に
丁子(ちょうじ)を煮出して
染めたものを
「香染め」というようになります。

僧侶の袈裟としては
紫についで
位の高いものとされています。

京都の知恩院では
12月の“お身拭い式”の行事で

“香染めの羽二重”の布を用いて
御尊像である「法然上人の像」を
拭い清めるそうです。

このように
「仏教」の世界は「香り」と
切っても切り離せないくらい
密接な関係があります。

飛鳥時代は
こうした「新しい香りの文化」が
日本に根付いた時代でした。

ちなみに
現存している“沈香”の中で
最も古いものが

奈良の正倉院に納められている
「蘭奢待(らんじゃたい)」
(字の中に東大寺が隠されています)
または
「黄熟香(おうじゅくこう)」
と呼ばれるものです。

今から1200年以上も前に
現在のラオス中部から
ベトナムにかけての山岳地帯で
できたであろう沈香が
漂流したものといわれています。

この
「蘭奢待(らんじゃたい)」は
元々かなり巨大なもの
(長崎156㎝最大径43㎝重さ11.6㎏)
だったのですが

戦国時代の足利義政や織田信長
更には明治天皇など
多くの“時の権力者”が欲しがり

かなり削り取られて
小さくなってしまったようです。





写真出典

当時は豊臣秀吉など
他の権力者も
香木の収集に熱心で

中でも徳川家康の香木への執心は
群を抜いていたと言われています。

削り取られた跡の数は
なんと30箇所を超えているそうで
特に信長の切り取り跡が
大きいそうです。

そこまで
多くの権力者たちが欲しがった
「蘭奢待」とは?!

どれほど人々を魅了する香り
なのでしょうか?!

樹脂がその成分を
しっかり包み込んでいたため
保存状態が非常に良かったようで

最近の研究で
その具体的な香りまで
判明してきたそうです。

その香りとは

現代の沈香と同じくらい
強い香りを放ち
「涼やかな香り」
である可能性が高いそうですよ。


奈良時代になり

唐との交易の中での
重要な出来事として

「鑑真和上の来日」があります。

その来日とともに
香料や医薬品が
日本に
たくさん持ち込まれたそうです。

「煉香」の製造方法も
伝えられました。

それまでの香りの使い方は
供香=焼香
がメインでした。

「煉香」とは
粉末にした香木や香の原料を
蜜などで煉りかためた
「黒い丸薬状のお香」のことです。

直接火をつけるのではなく
おこした炭を火種にして
間接的にあたためて
香りをたたせます。

このようなお香の焚き方を
「空薫き(そらだき)」
と言います。

奈良時代の終わりから
平安時代の初めの頃には
この「空薫物」(そらだきもの)
を中心とした香りの使い方が

「仏教」とは切り離した
「楽しみ事」のひとつとして

日本独自の文化として
発達しました。

またこの時代には
「魔除け・厄除け、防虫」など
実用的な目的でも
お香が使われるようになりました。

それを物語るように

当時建立された
奈良・東大寺の正倉院には
日本最古の香袋(匂い袋)
「裛衣香」(えびこう)が
収蔵されています。

平安時代の
日本独自の香りの文化の話は
また次回、、。

参照
参照
参照
参照

★不安とストレスに悩まない7つの習慣
★アロマで女子力アップ
★男性向けアロマでストレスマネジメント
★女人禁制デキる男のアロマ活用講座

などセミナーのご依頼は

E-mail:mail@un-sourire.info(コピペしてくださいね)

サロンホームページ:
http://www.un-sourire.info/
セミナー講師ホームページ:
http://www.aromadedekiruotoko.com/
MR AROMAホームページ : 
http://www.mr-aroma.jp
フェイスブックページ:
https://www.facebook.com/tomoko.hoshino.332