『ゆれるおっぱい、ふくらむおっぱい~乳房の図像と記憶』

武田雅哉編、岩波書店、201824日)の

総論「日本の乳房はいかに語られたか」(田中貴子)を読んでいる。

 

 

 

この論文の眼目は、従来の学説を疑うところにある。

通説では、「近代以前の日本では乳房が性の対象として見られてきたことがない」。

P10)という。

 

乳房が性的に見られるのは、西洋の影響。

ブラジャーを身に着け、胸の形をきれいに整えて男性の目線を誘うのは西洋婦人のやり方だ。

これが日本でも習慣化した明治時代以降の近代になってから。

だいたい、江戸時代までの女性は着物でギュッと胸を常にしめつけていたので、

乳の形が崩れる。

浮世絵なんかを見ると、女性の美しさは、うなじから首筋にかけての線で、

後れ毛なんぞあろうものなら、のけぞってしまう。

(すいません、私の趣味で書いているうちに、つい興奮してしまって。。。)

女性に対する美の対象は、西洋と日本では違う。

ちなみに、中国の清代の男性は、足の小さい女性に性的魅力を感じて、

幼い頃から足を縛って、成長を阻害する纏足(てんそく)なるものが流行した。

ジャイアント馬場みたいな十六文キックの女性はカンベンしてもらいたいが、

小さい足ってそんなにエロいの? 私にはわかんネ。

 

話を戻すと、たとえば、江戸時代の春画『小柴垣草子』では、

ひたすら女性器が強調されていて、乳房への接触が描かれていない。(P10

斎宮と滝口の武士との性交を描く『小柴垣草子』という春画が、

さにエロティックなこと、ここに極まれり、というシロモノだ。

斎宮(さいぐう)というのは、伊勢神宮の神に仕える天皇の娘で、

汚れなき処女が遣わされる。

滝口の武士は、この場合、

神聖な女性に虫がつかないように、ケガレから守るボディーガードしている。

その守り役がタブーを犯す。

いまでも芸能界にたまにあるけれど、

マネージャーが自分の受け持ちの女性タレントに手をつけるって感じかな。

ちょっと違うか。

現代では、女子高生との援助交際や不倫がもてはやされているが、それどころではない。

絵の中身もキワドイので、ここでは貼れません。

興味のある方はググってください。

ただし、自己責任でお願いします。

筆者の田中貴子は

「近代以前の日本では乳房が性の対象として見られてきたことがない」

という定説に疑義を呈する。

つまり、江戸時代以前にもおっぱい星人(乳好きの男性)はいた、というのだ。

 

第2回「江戸時代以前には、日本にはおっぱい星人はいなかった!?」終わり

 

第3回に続く。掲載時期は未定。

 

 

 

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