ニューヨークに1993年開店した「Cafe Gitane」の日本支店開業の記事が某T誌に出ていたので、帰京後に行ってみました。
昨年までは「あの店に連れて行ってくれるんだったら、今夜は返さない♥」ほどの超人気予約至難店が今年に入るとイベントを立ててもスカスカで誰も参加してくれないほど、食べ歩きの流行の変化は、近年加速しています。そんな中で、は四半世紀近くお店を持たせるとは、それなりに凄い店なんでしょう。
JR恵比寿駅の南西エリアは20世紀末には、暗証番号を入れないと入館できない店や、アパートの一室が隠れ家ダイニングになっていたりなど、芸能事務所は多いエリアだけに芸能人向けの「隠れ家店」が多く、よく関係者に連れて行ってもらいました。今回の来店に際して、二十年前の痕跡をたどっても、往時の店の大半が跡形もなく消え去り、別の店や更地になっているのを見ると、世の移ろいやすさを痛感します。
「恵比寿駅から徒歩5分」という「食べログ」の地図表記は、この辺りに土地勘ある筆者にとっては信じられない表記でしたが、その「食べログ」の地図よりは意外に近い地点でこの店を発見。駅から線路に沿って店に向かうとキツい坂を登る羽目になるので、ここは恵比寿ガーデンプレイスまでの遊歩道を楽々移動し、外に出てからターンして坂を下るのが通の行き方です、と今夜の食べ仲間さんに自慢して睨まれたのは、ここだけの話。
料理はアラカルト注文。京都で「肉不足」の筆者と、筆者よりも肉を数皿は多く食べてもケロッとしている肉食系の食べ仲間さんとの注文となれば、まず肉です。数年前から特にアメリカで、天然牧草を餌とする「グラスフェドビーフ」(grass-fed beef) と安い飼料用とうもろこしを餌とする「コーンフェドビーフ」(corn-fed beef) という牛肉のマウンティングが始まり、昨年頃から国内で聞かれるようになりました。「コーンフェド」は何かと噂もあって低価格だけど米国で急速に避けられつつあり、 こうしたグローバル・スタンダートを踏まえて、この店でも「グラスフェドビーフ」を食材にしています。この「サーロイン」をまず注文。1皿200g前後と標準的な盛り付けなんですけど、我々にとって足りるわけがない。残りの「ランプ」「イチボ」も即、注文。火入れはミディアムレアに近くやや強めだけど、肉はやわらかく赤身肉らしい食感。仕込みの味つけも肉の持ち味を生かしつつ隠し味的にスパイスが使ってあるのがうれしい。3皿しか種類がないのが残念なほどで、他の部位もあれば片っ端から食べ尽くしていたでしょう。
他にも肉!とラムチョップグリルやタジン鍋で調理した「グラスフェッドビーフのモロッカンミートボール」も。ハモンセラーノやココナッツミルクのポタージュといった付け合わせも、肉のアテとしてよくできていました。
恵比寿駅からは裏手にあたり「知る人ぞ知る」場所なのに、一般客でほぼ満席(笑) 照明がやや暗いのが我々料理撮影者泣かせですが、カップルや女子会には適した設定なのでしょう。今後この店が、駅から近い隠れ家カフェとして、飲食店の競争が激しい恵比寿の中で生き残っていかれるか?今は幸先の良いスタートを切ったと言えそうです。







