やっと見られた映画『天地明察』 | 『今夜もおお腹いっぱい』

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食べ歩き以外に堅い話も書くと思います。
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 なんせマニアな内容で集客も悪いだろうとは一目瞭然。上映時間がだんだん減り、夜やハイタイムの上映が無くなることで目の当たりに分かるのがシネコンです(笑) さらに、用事に紛れて封切から半月過ぎ、いつ終映されるか分からないので慌てて見てきました、『天地明察』。

 マニアな内容で2時間半なら途中の居眠りは確実、と思っていたけど、没頭して楽しめましたよ。複数の章構成を繋いだような話の展開、緩急のメリハリも良く、娯楽として楽しめました。まして、意図的に「史実とは異なる箇所もあります」というエンドロールの割には、かなり史実に忠実な構成に目を見張りました。
 もちろん、筋構成の都合上、史実に違えた所もありました。例えば、算哲と本因坊道策との上覧碁は日食で中止になどなっておらず、道策の勝ち。山崎闇斎はあんな死に方はしていない。また、映画では日食や月食は日本全国で同時発生しているが、日食や月食は細いベルト状に発生するので当然ながら江戸では発生しても京都では発生しないなどの地域差があります。しかし、その程度の「誤差」を加味しても、史実に正確に作られた映画だとして安心して見れました。もちろん、後でより詳しく調べると、史実には「安井算哲」が二人いることに驚かされますが(笑)

★★★★☆