韓国料理店でカムジャタンを食べてからそのまま一本道を向かったのは、マイミク店のネオフレンチ「un十」。来店するたびに料理がレベルアップし、「正統なフレンチ」かどうかは知らないけど、満足度の高いディナーを出してきます。数日前に店HPで「店のスペシャリテ」として掲出されていた“鮎のリゾット”でも♪と歩きながら店に電話。しかし近すぎて、電話が繋がった時はもう店の前。到着時間を聞かれて「5分以内で」(‐^▽^‐)
エレベーターが着くとまだ席作ってましたよ。そりゃそうでしょ♪「5分」すらかかってない(^^;☆\(▼▼#)))
メニューを見ながら、まず岩牡蠣に惹かれました。牡蠣は食べ放題に行くくらいだし。次いで鮎のリゾット、さらに“カーザ・ヴィニタリア感覚”でココットまで注文。とても鍋食った直後とは思えない。
徳島産岩牡蠣。デカい! マネージャーが「金額分大きいので」と笑いをとってましたが、食べでがあります。まぶしてあるジュレが薄味で、牡蠣の持ち味を殺さず満足。
産地の話になり、マネージャーが「うちは昔から(店主出身地の)福井か西の方か、フランス産の食材ばかり使ってましたから」。結果論ですが、安心です。福島原発の復旧のため放射性物質を含む空気を北へ流している現状では、東北産も関東産も危険でしょう。農家への同情論で、科学から目をそむけてはいけませんよ。遺伝子組み換え大豆と同じ理由で、東北産とくに福島産なんて論外。
「四万十川の支流の天然鮎と苦うるかのリゾット」。「支流」と聞くと、「鰻は深川産と神田川産を最上」と何の根拠もなく決めつけて群がった江戸の豪商達を、大川(隅田川)や中川で獲れた鰻とどう違うんだ?と皮肉った江戸中期の話を思い出します。当時から食材の産地にこだわるブランドバカはいたんですね。支流と本流で鮎の質に大差あるわけなく、あとはシェフの腕次第。
でこれがうまい! 鮎の香りと臭みがリゾットによく移っていて、食材の生かし方が見事。
「フランス産雛鶏のラヴェンダー風味ココットの蒸し焼き」は、ソースが濃いので野菜と絡めて食べる分には良い味出してますが、さて雛鶏には?と味わってみると、ほとんどソースの影響を受けずあっさり味。鶏肉の地味を堪能できました。
この店は現シェフ着任以降、来るたびに地力の向上と想像力の飛翔が皿から溢れて伝わり、その奔流に抗いつつも不思議な満足感で魔法をかけられたように店を後にします。この夜はアラカルト攻めなので13000円と、本店「エル・ブランシュ」のコースに遜色ない価格レベルに高騰したのに、いささかの空虚な損失感もなく家路に付けた不思議。立地的に頻繁には通えないとはいえ、来るたびに“almost full”な着実さで食後の満足感をもたらしてくれる高コスパ。いささか身贔屓の感を否めないとはいえ、次回来店も今から楽しみです。


