「外圧」に指輪の金メッキも剥げて | 『今夜もおお腹いっぱい』

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食べ歩き以外に堅い話も書くと思います。
来られた方はペタよろしく。

 今夜は40代コミュでの宴席で、ミシュラン1ッ星「ラノー・ドール」でした。もっとも、ミシュランで星取っている店だとは、帰りに厠に入って仰々しく掲出してあるミシュラン文書を見て初めて知りました。かくてミシュラン95星目の食事です。

 来店直前段階で、この店が料理写真撮影不可という非常識な店だと知った時には、一瞬キャンセルしようかと思いましたが、「食べログ」評価も異様に高いことから忍耐と雅量の美徳を発揮して変更せず参加しました。
 で我々が皆、忍耐の美徳を発揮して料理写真を撮らずに食事していると、中国人とおぼしき外国人カップルが来店。いかにも中国人特有の発音での英語での会話が(中国人は声が大きいだけに)こちらにも聞こえてきます。それは全然構いません(σ(^o^)には)ですが、当然の人権を主張するように、料理写真をフラッシュまで焚いて撮り始めました。
 自宰オフ会でもないので、コトを荒立てることを促す気はさらさらないにしても、若干の不公平感を覚えつつあった時、店員が幹事のマイミクさんの所へ。隣席の客が撮影してしまったので、不公平になってはいけないので、フラッシュと大きな音さえたてなければ、今回は料理写真撮影を認めるとの伝達でした。
 ここで思い浮かぶ考え方は2つ。

・好意的には、客の不公平感を癒すため、あえて店の信念を曲げて客に料理撮影を認めた、寛容の精神

・批判的には、外国人に英語orフランス語で注意・制止できない拙劣な語学力と勇気不足ゆえ、我々を黙らせるために料理撮影を認めた買収的計算高さ

 皆さんはどっちだと思いますか? σ(^o^)には

 「好意的」:「批判的」=49:51

でした。もともと、客が料理写真を撮るのがもはや常識として定着しつつある現代にあって、最高裁判所司法修習所著作権法専門教官も合法性を認めた料理写真の撮影を禁じる狭量さには、接客点とコストパフォーマンスの減点が必然だからです。
 で料理ですが、シェフとサーブと2人で切り盛りしているせいか、皿の間が必要以上に長く感じます。σ(^o^)も含めて若干名が皿を差し替えました(加算料金=¥2500x2)。魚料理で差し替えた「最高級長崎産アワビのシャンパン蒸し」は、確かにまずくはないし、それなりに良くできた一品だとは思いますが、σ(^o^)には、先月の「満漢全席」で食べたアワビのステーキより優れているとは、どうしても思えませんでした。店自慢のメイン差し替え「フランス・ラカン産小鳩のロティ」は、隣席の中国人もシェフを呼んで激賞していた一品で、確かについ最近どこかで食べた鳩(店を忘れた(^^ゞ)よりは美味しかったけど、前世紀の昔に吉村作治教授経営エジプト料理店「パピルス」でよく食べていた鳩のロティに比べれば、まだ劣ります。ごめんなさいね、世の中は広いのです。シェフの想像以上の経験をもつ食べ手がここにいたのですよ。

 「食べログ」の評価がなぜあれほど激賞なのか、実食してかえって理解できなくなりました。サービスだって、確かにソツないけど、「食べログ」で賛美されている程のことはない。フォークの並べ方や料理の出し方など、些細ながら一流店ではあり得ない瑕疵もありましたし。それに、シェフ1人・サーブ1人では、明らかに2組8名の客を捌き切れてない。経営面は理解できるけど、シェフの助手があと1名は必要。味つけが全体的に濃い目なのは、間があくので喉を乾かせてワインを注文させて、間を稼がせ売上を稼ぐ古典的作戦か?と思えました。客は、不満があれば、店の都合など顧慮せず他の店を使えばいいのだから、あまり狭量なマネはしない方がいいでしょう。もともと、中国人客に堂々と英語科フランス語で反論せずに媚び譲った時点で、この店の「金の指輪」(L'anneau d'or) のメッキは剥げているのですが。料理のレベルは高いだけに、残念です。