風が囁いている

モンゴルの大草原で大きく息を吸い込む一人の女

少し上を向き、目は閉じている

黒く一つに結われた髪は、硬そうだが、それだけに彼女の芯の強さを思わせる

息を吸う度に胸が大きく膨らむ


風の声が聴こえる

遠く西の彼方から吹いてくる乾いた風は、優しく挨拶するかのように頬に触れる。
風が囁いている

モンゴルの大草原で大きく息を吸い込む一人の女

少し上を向き、目は閉じている

黒く一つに結われた髪は、硬そうだが、それだけに彼女の芯の強さを思わせる

息を吸う度に胸が大きく膨らむ


風の声が聴こえる

遠く西の彼方から吹いてくる乾いた風は、優しく挨拶するかのように頬に触れる。


今日は、仕事帰りにじいちゃんとばあちゃんが、たった二人で開いている病院へ行った

ばあちゃんは心のこもった「ありがとう」を言う達人で、じいちゃんの問診はプロだった
診察は3分とかからなかった

じいちゃんは、患部を診るなり3秒で症状を判断し、5秒経つまでには薬の調合まで決まったような顔つきをしていた

問診の残り時間、じいちゃんは、目を閉じ回想を始めた

昔、君と同じような症状の少年が来たことがあったよ

彼の結末は可哀想だった

それは言ってくれるなじいちゃん


会計を待つ間、ばあちゃんの受付の声が聞いていた(小さな待合室だから嫌でも聞こえてくるのだが)

ばあちゃんは100%おつりを少なく見積もっていた

このおばあちゃんめ


もれなく僕のおつりも100円少なかった

おじいちゃん、おばあちゃん


心温かまる時間をありがとう