アユくだる晩夏の川を | アーク・フィールドブック

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四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ。

くもり 晴れ 最高気温30、1度。

 

 「今日は1日雨をカクゴしてましたが、雨に降られるどころか晴れてよかったですね。

早朝、準備してるときは、雨は降るわ、カミナリはなるわで、

どうなるコトやらと思いましたが、

四万十の自然が、思いのほか良い表情を見せてくれましたね」

 

 ツアーゴール地点の川原で、ガイド佐野がそんな感想をのべると、

「佐野さん、Mさんのムスメさんが晴れオンナなんですよ」。

ゲストのOさんが、少し陽にやけた顔に笑顔をうかべていいました。

一同、四万十のマザーネイチャーとムスメさんに感謝です。

 

 9月13日(火)。

晩夏の四万十川を、カヤックでのんびりと下りました。

(江川崎スタート。R1A。プライベートツアー)

 

 天気予報は、雨ときどき曇り。降水確率80パーセント。

朝っぱらは、小雨まじりだった空。

でも、ツアー集合時には雨がやみ、

スイスイとながれる雨雲のスキマから、陽がこぼれてきました。

「うーむ、蒸し暑い・・・」。

雨にそなえて着たレインウェアは、すかさず太陽にぬがされたのでした。

 

 

スタート地点のトロ場で、すこし慣らしたあと、ツーリングスタート!(ゲストは経験者)。

(カヤックを漕ぐ)お尻のしたをゆっくりながれる四万十川の水量は、ほぼ平水。

 

 漕ぎ手をやすめてふれる川面の水温は、26度。

まだ泳いでたのしい水温です。まだ陽射しも夏だし。

Mさん親子は、ときおり、バシャバシャとパドルで水をかけあっています。

 

 

 

 岸辺に咲いた、コバギボウシ、ヒガンバナに見送られながら、

スイスイとカヤックは下ってゆきます。

 

 アユも下る晩夏~秋の川。

ザラ瀬の入り口には、瀬張り漁のしかけがあり、

その手前の水面で、パシャパシャと何匹ものアユがはねています。

今年は、なかなか魚影が濃いもよう。

 

*瀬張り漁:浅瀬に間隔をあけて杭を打ち、水中に白いロープを張る。

下って来たアユが、ロープにおどろいて止まったところを、手投げ網で獲る。

 

 

 川景色がスバラシイ岩間沈下橋の川原に上陸し、

遅い昼食をたべたあと、のんびりとコーヒータイム。

ブドウ、イチジク、ミレービスケットとともに。シャビシャビ氷のポンジュースも美味し。

 

 

 

 沈下橋からさらに下り、ゴール地点へ。

大きくひろがった青空を見ながら、ガイド佐野は、あるエッセイの一節を思い出して思う。

 

 『天候が悪く山などに入れないとき、アラスカの人はこのように言う。

「Mother nature runs a show in Alaska, not us.」

アラスカでは人間ではなくマザーネイチャーがドラマを進めてゆく。

つまり自然は、自分が思うように物事がうまく進まない、ということを教えてくれる』

 

 ( アラスカと四万十では、自然のスケール、豊かさ、厳しさ、が大きく違うけど  )

今日は、四万十のマザーネイチャーが、思いがけない良いドラマの舞台を用意してくれた。

そのおかげで、僕らは思うように楽しくあそぶコトができて、ラッキーだった。と。

 

本日の漕行11キロ。

*Oさん、ツアー画像CDは、14日に発送(郵送)します。お楽しみに~。