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会社設立の手順について

会社を設立する際の手順についてまとめてみました。

会社設立には発起人がすべての株式を引き受ける発起設立と、第三者からの出資を募る募集設立との2種類があります。
ここでは日本の株式会社の中で9割以上を占める発起人設立を例にしてご説明します。

大まかな流れをご説明します。

まず発起人を決め、会社の基本事項を決めます。この基本事項を基に定款を作成します。

この定款を公証役場に持っていき認証を受けます。認証を受けた後、忘れてはならないのが出資金の払い込みです。

次に登記申請書類を作成し法務局へ登記申請を行います。

ではもう少し詳しく会社設立の手順についてご説明しましょう。

【会社の基本事項を決める】

会社の基本事項には次のようなものがあります。

①発起人
②商号(社名)
③事業目的(商売の内容)
④本店所在地
⑤公告の方法
⑥資本金
⑦発行可能株式総数
⑧1株あたりの価額
⑨設立時取締役
⑩事業年度(決算日)


①から簡単にご説明していきましょう。 

★★★★★★

①発起人
 ⇒発起人とは、簡単に言うと「会社を作ろう」と言い出した人と言えます。発起人は出資金の払い込みなどを含め、会社を設立するまでのキーマンとなる人です。

②商号(社名)
 ⇒新会社法施行後は、商号についての規制が緩やかになりました。他社の登記している商号、類似商号は、同一住所でなければ設立登記できることになりました。商号の決め方についてはこちらに詳しく説明してあります。

③事業目的(商売の内容)
 ⇒定款の中でも事業目的の記載は慎重にする必要があります。事業目的とは会社が営もうとする事業の範囲のことで、会社はこの事業目的の範囲内でのみ権利能力を有することになりますので、今後の事業展開をよく考えて記載しなければならないからです。

④本店所在地
 ⇒会社の本店の所在地ですが、定款には、最小行政区画まで記せば足ります。ですが登記申請書には何丁目何番何号まで記す記す必要があります。

⑤公告の方法
 ⇒公告の方法としては3つあります。通常は官報に記載します。
 1.官報に掲載する方法
 2..時事に関する事項を掲載する日刊新聞に掲載する方法
 3..電子公告

⑥資本金
 ⇒新会社法が施行されてから株式会社の資本金は1円から可能になりました。しかし実際は社会的な信頼も考えて適正な金額を入金されています。

⑦発行可能株式総数
 ⇒会社が将来に渡って発行することができる株式の総数のことです。発起人は、株式会社の成立の時までに、全員の同意によって、定款でその総数の定めを設ける必要があります。

⑧1株あたりの価額
 ⇒1株あたりの価額に制限はありません。まずは1株1万円ぐらいが妥当でしょう。

⑨設立時取締役
 ⇒取締役は業務の執行や経営の意思決定を行います。取締役は1名でもかまいません。

⑩事業年度(決算日)
 ⇒事業年度は1年以内ならば自由に決めてよいとされています。開始日と最終日をいつにするかも自由です。ただ国の決算に合わせて4月1日~3月 31日にする会社が多くなっています。
★★★★★★


【定款を作成】

さて、上記のような項目が決まったら、これらを記載した「会社の定款」を作成します。

定款とは、会社経営に関する重要事項を定めた規約のことで、「会社の憲法」「会社のルールブック」とも言われます。 会社の商号、本店、目的以外で決めなくてはならない事項を決めていき、これから会社の運営をしていく上での基本的なルールである定款を作成します。

定款には
●「絶対的記載事項」=必ず記載しなければならない事項
●「相対的記載事項」記載することで効力を発するようになる事項
●「任意的記載事項」記載することがその会社の任意とされている事項
があります。


【定款の認証を受ける】

作成した定款は公証人役場で認証を受ける必要があります。その際、本店所在地のある都道府県内の公証人役場で認証の手続をしなければなりません。
発起人が複数いる場合、全員が出向いて認証の手続きを行いますが、揃わない時は欠席者の委任状の他に代理人の実印・印鑑証明が必要です。

発起人全員が出向く場合に必要なものは以下の通りです。

・定款3部
・発起人全員の実印・印鑑証明
・収入印紙


【出資金を振り込む】

款認証が済みましたら、出資金を発起人の口座(金融機関)に振り込みます。ここでぜひ注意していただきたいのが、出資金の振り込みは公証役場で認証が済んだ後に行ってください。公証人の認証前に振り込んだお金は、資本金とはみなされないので、既に入金がしてあっても一度引き出してから、認証後にまた振り込むようにしてください。
 
款認証が済みましたら、出資金を会社を設立する発起人の口座(金融機関)に振り込みます。公証人の認証前に振り込んだお金は、資本金とはみなしてくれませんので注意が必要です。

振り込んだら次の3つを用意します。
 ・払込証明書
 ・預金通帳のコピー
 ・資本の額を証明する書面


【設立登記申請をする】

さてここまできたら会社設立まであと一息です。

必要な書類をそろえて法務局で設立の登記申請を行います。なお登記申請は、取締役・監査役の調査が終了してから2週間以内に行う必要があります。

登記申請の際に必要な書類は漏れがないようにしましょう。書類に不足や不備がなく受理されれば、この日が会社設立日になります。

<登記申請に必要な書類>
①登記申請書
②登録免許税納付用台紙
③定款(公証役場で認証済みの謄本)
④発起人決定書または発起人会議事録
⑤取締役・監査役の調査書
⑥払込金保管証明書
⑦印鑑証明書
⑧資本金の額の計上に関する証明書(現物出資がある場合)
⑨取締役の調査書・財産引き継ぎ書