ラストシーン 「ごめんね、さようなら」なんて 掠れた言葉も いっそ清々しい 耳に突くような 雨音が 飽和して 透明な歌を奪う 残った声と 爪先の形が 不格好な祈りを 垂れ流す そうやって 消滅していく ひとつの重さが 誰かの胸を そっと放した 空虚の向こう 覗き見た世界は 身勝手な希望で 暴力的に 感傷を殺すんだ