ツイート詩・ログ
ツイッターにて上げていた短い詩を、
なうにて公開していたものです
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111.此所には誰も入れない。私ひとりの小さな部屋。嫌だ、嫌だ、嫌だ。優しい顔をして踏み入らないで。お願い、名前を呼ばないで。だって、それが当たり前になったら。私は貴方を殺せなくなってしまう。
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112.君の為に世界を殺したら、君の住む世界が消えてしまった。私はそれでもいいのだけれど、君はずっと泣いたままだから。私は全部無かったことにしたのだ、全部。
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113.最期の数秒間。蒼を映した貴方の眼は、きっと私にこう言った。「また明日ね」と。だから、私は待つよ。再び会えるまで、さようなら。
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114.たったひとつだけ、銃を持っていた。これじゃあ、奴等には勝てない。最後の扉を叩く音がする。奴等がやってくる。絶望した私の耳に、それは届いた。傍らの無線機から、貴方の声。ノイズ混じりの希望だった。
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115.誰かの正義を否定して、私を正当化する。大切なのは何が正しいか、ではない。何を正しいと言えば大衆がついてくるか、だ。
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116.指の先、僅かに先、届かない距離。気づかないでと、気づいてと、我が儘な僕。溜め息、信号機、灰色の空。指の先、触れる先、君の笑顔。気づいてたのかい。
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117.嘘を吐いて。それが嘘だと解っても構わない。ただ貴方は私に嘘を吐いて、そして出て行くの。悪いのが私だと言わないで、出て行くの。
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118.駄作なんてものはない。どんな拙い作品でも、誰かを元気づけられたら。そう。例えばたった一人でも笑わせられたら、それは素晴らしい才能なんだと思う。
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119.君が好きだよ、と呟いた。心なんて器官はないけれど十分だ。君の声も、形も、熱も、感じる。私は今、確かに存在している。生きてる、と知るのだ。
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120.君なしでは生きていけない程、この世界は酷くないようだ。ここに居ない君を知りながら、私はまだ生きている。「いつか会える日」なんて永遠に来ない。でも、「いつか会える日」を永遠に夢見る。