【ツイート詩ログ】91~100 | CLIO

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最近は詩を中心に書いています。
作詞活動の記録も少々。動画も貼ります。


ツイート詩・ログ

ツイッターにて上げていた短い詩を、
なうにて公開していたものです



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91.群衆は彼らを英雄と称えるだろう。貴方のことは罪として葬るのに、だ。一体何が違うのか。潰えた国と勝利を得た民の、その前で判断したのならば。私達は正しく生き延びた、と誰が言えるのか。


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92.湖に沈めた貴方の眼は、私を映しはしない。まるで舞台上の劇を眺めるように、私は一方的に貴方を見詰めた。ふと、気付く。嗚呼、そうか。私は観客であったのだ。役者が言った。貴方を愛している、と。物語は、私を知らぬままに幕を閉じる。当然、ハッピーエンドで。


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93.もしも何処かの物語で、彼が生きているとしたら。私は想いを打ち込んで、メモリーに保存しよう。ファイル名は無題でいい、気付かれなくていいのだから。誰にも見られないフォルダに、そっとしまっておこう。いつか何処かの物語で、彼に会えますように。


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94.You will never forgive me. I know. Come on, you swear at me. And justify yourself. You are justice.


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95.既知のシナリオであったはずだ。彼が居なくなることも、結末まで悲劇が続くことも。私に痛みはない。涙はない。言葉はない。ただ膜を張ったような悲しみが、淡くのし掛かる。知り得ない貴方の感情を思って、息が詰まった。それこそ、妄想なのだろうが。


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96.なるほど、平行線だ。何処まで行っても交わらない。少しの角度もつけないまま、ひたすらに引かれる線。しかし、それ故にその二つの直線は限りなく似る。まるで鏡のように、互いの傍らを走るのだから。


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97.貫いて、物理的に。私の心臓で、貴方の衝動を止めてあげる。離さないよ。全身の血が噴き出すまで、離さない。ほら。この数秒の間、貴方は私だけのもの。


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98.I can't be your tears. Because you won't cry. Your heart is crushed, blood is full of so much. But it doesn't become tears.


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99.貴方の銃になれない。貴方の楯になれない。貴方の友になれない。貴方の敵になれない。貴方の夢になれない。貴方の愛になれない。貴方の私になれない。確かに願ったのに。


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100.もう“貴方”と言えなくなったそれは、未だ悲しいくらい“貴方”の形をしていた。だからこそ違いが解り過ぎる。残念だったね、私は騙されない。“貴方”なんて、もう居ないよ。