ブレーキを奥まで踏んでいった時や、リリースの時などに「ブモッ」とか、「グギー」って感じの音が鳴ることありませんか??
その現象、ブレーキキャリパーのスライドピンに装着されているゴムブッシュの異常が原因かもしれません。
というのも、純度の高いシリコーンオイルから作られたシリコーングリースは非常に高価で、広く売られている大概のシリコーングリースはシリコーンオイルを混ぜたリチウム系グリースだったりします。
要は、シリコーングリースなのにソコソコゴムを侵す製品もあるんですね。純正グリースも例外ではありません。
スライドピンのゴムブッシュは、クリアランス保持のために装着されているのですが、このブッシュがグリースに侵され、穴の中で膨潤(膨らむ)することによって突っ張って動かなくなる事があるんですね。
大抵の場合、2本のスライドピンのうち一本はブッシュ付き、もう一本は棒状の金属の組み合わせです。
稀に2本ともブッシュが装着されている車種もあります。
で❗ 片方のスライドピンが動かないわけですから、動かない方のスライドピンには余計に横向きのテコの力が加わります。「ピン」なわけですから、縦方向に動くのが正常で横方向に動くことは出来ません。コレがあの苦しそうな異音の原因です。
瓶に指突っ込んで、うっ血して抜けなくなるのと同じです(笑)
その状態で、瓶を捻ったり指の可動域を超えて曲げたりしようとすると… イタソ…
色々実験しているとわかったのですが、基本的にゴムに優しいグリース(と言われている)であっても、高温になるとゴムを侵す性質のものが結構あります。
また、銅粉入りのグリース(時々純正で使用される)も基油は鉱油であることが多いです。
と、まぁこのようなデータが取れたので、結局はワコーズのスーパーシリコーングリース出戻ってきたって訳です。
でも… 潤滑力が「もう一声❗」って感じで足りないんですよね…
それはさておき、膨潤してしまったブッシュは交換するしかありません。
短いタイプのブッシュは大野ゴムやミヤコなどから10個入りなどで売られているのですが、国産の一部車両で使われている薄くて長いタイプ(一枚目の写真みたいなヤツ)はまとめ売りや社外品の供給がありません。
ほとんどの場合、
トヨタ純正 47769-B9030
が使用できると思いますので参考にして下さい。
あっ 適合の保証は出来ませんよ(笑)
部品は数百円ですからね。
※大掃除とグリース全交換は流石に費用がかかります
もうすぐお盆で、長距離のお出かけも増えると思います。
皆さん気をつけて楽しんでくださいね❗