先日、何十年かぶりに
学生時代通っていた駅に降り立った。
変わったとは聞いていたが、
改札を出てじっくり見るのは初めて。
…見知らぬ街に来たみたいだった。
数年前の同窓会で
同級生がとうの昔に亡くなってたと知った。
当時、その人とこの町で一緒にお茶した。
その店はもうない。
珈琲を初めて飲んだのもこの町だ。
自分のような貧乏学生が
初めて飲んだブレンド以外の珈琲。
「本日のマスターのおすすめ」
(いつもよりちょっと安めになる!)
あの一杯のお陰で
今の珈琲好きの自分がいるのだが、
あの純喫茶もなくなっていた。
「思い出として残っていれば」
なんて甘い言葉は心に浮かばなかった。
駅への道はあの頃の何倍もの人でごった返し、
活気あふれる町となっていた。
悲しんじゃないけない。
変化は前進への大切な過程だ。
でも、ため息くらいついてもいいよね。