「舟を編む」が、先日終了した。
約2ヶ月の間日曜日の夜のお楽しみになった、心がじんわり温まるドラマだった💕

10年程前に映画化されたそうだけど、私は未見。
辞書を作る🟰編纂する出版社社員たちのお話とは知っていたけど、物語の展開も、登場人物についても予備知識なくまっさらな気持ちで見始めたら。。
コレが面白くてハマってしまった!!




面白いと言っても、ひたすら真摯に新しい国語辞書を作る人達のお話なので、ストーリーとしてはとても地味なものになるはずだけど。。
皆がひとつの物事に集中して取り組む姿勢や思いが、一見静かそうなのに実はとても熱くて、観ている側を虜にしてしまう。

「大渡海」というネーミングも洒落ている✨

一度でも会社組織で働いた人なら誰もが、
自分もこんな職場で、こんな風に仕事に取り組んでみたい(みたかった)という、羨ましさでいっぱいになるだろう。 

とは言っても、ストーリーが進むうちに、編纂するということは誰にでもできるわけではないことが少しずつわかってくる。
編纂とは決して単純なだけの作業ではなくて、辞書に載せる膨大な言葉の海を前に、先ずは誤字、脱字のチェックから始まり、
ひとつひとつの言葉を何度も「分解」しながら吟味して、多角的な視点で点検を繰り返さなければならない。
非常に繊細で、そして頭の回転の速さと粘り強さが必要とされる作業だ✨



そして、新しい言葉にも敏感に応じられる感性もまた、編纂者にとって必要なもの。
彼らは職場から離れた日常生活の中で、新聞、雑誌といった活字から、テレビ、インターネットといったメディアから、果ては街の人の会話にも神経を集中して「言葉」を拾い集めるそうだ😲
ドラマの中でもそんなエピソードが幾つか登場していたけど、
ある意味、職人気質な人でなければこなせない職務。

ドラマを面白くした一因に、
登場する俳優女優陣の演技の良さがあると思う。
それぞれが、それぞれの役のキャラクターを咀嚼しながら自然体に演じていた。
主人公役の池田エライザも、馬締さんを演じた野田洋次郎も勿論良かったけど、
柴田恭兵演じる「松本先生」がクセの強い登場人物の中でも印象的だった✨

大学教授である松本先生は、皆の要的存在。
国文学者らしく、美しい日本語を選びながら言葉にする人。
時には優しい言葉の中に厳しさも秘めながら、皆を牽引する。















そんな松本先生が終盤で癌に罹り、
死を覚悟しながら、大渡海刊行祝賀会の席へリモートで編纂者たちひとりひとりに送るメッセージがとても良かった😌
ドラマを見始めてからすぐ購入して読んだ原作では、
松本先生は亡くなってしまったけど、
ドラマではなんと病から生還して、次の辞書作りの熱い思いを語るというラストに。。👏
続編がありそうな予感がする。

単純な私たち夫婦。
久しぶりに大きな辞書を買おうか相談中😊