2019.5.3 新潟三越の前身となる小林百貨店

=小林百貨店→新潟三越=

竣工 1937年(昭和12年)

設計 山田工務店

施工 山田工務店

開業 1937年(昭和12年)

面積 約20,000㎡

売上 129億円(2018年3月期) ピーク時 250億円(1996年度)

閉店 2020年3月22日

新潟三越の前身となる小林百貨店は、1907年(明治40年)に新潟市の古くからの繁華街であった古町に小林呉服店として創業し、1937年(昭和12年)に小林百貨店となります。同年に、小林百貨店の斜向かいに万代百貨店(大和新潟店)が開業し、オープン当日にはどちらも多くの人でにぎわったそうです。当初は小林百貨店が品ぞろえ等で大和を凌駕していたものの、1955年(昭和30年)の新潟大火以降、小林百貨店よりも罹災が少なく10日で復興した大和に首位の座を明け渡すことになりました。

その後、1969年(昭和44年)以降、長崎屋を皮切りにイチムラ、緑屋が相次ぎ進出し、1971年(昭和46年)に新潟駅前の再開発が始まり万代シティが整備されると、繁華街が古町から万代にシフトし始めます。これにより客足を奪われた小林百貨店は伊勢丹の主導するA・D・Oに加盟する仙台の藤崎と提携し挽回しようとしましたがうまくいかず、三越に支援を仰ぐこととなり、1980年(昭和55年)に社名を新潟三越百貨店に変更しました。1980年代に古町から長崎屋、イチムラ、緑屋が撤退する中、新潟三越は生き残りに成功しますが、2010年(平成22年)6月25日に競合であり古町でともに文化を形成してきた大和新潟店が閉店したことで、新潟三越は古町で唯一生き残った店となりましたが、古町へ客足を戻すことができず、2020年3月22日をもって閉店することになりました。1984年(昭和59年)万代エリアに新潟伊勢丹がオープンしています。

④新潟三越の斜向かいにあった大和新潟店。

=大和新潟店=

竣工 1937年(昭和12年)

開業 1937年(昭和12年)

売上 74億円(2009年2月期) ピーク時207億円(1992年2月期)

閉店 2010年6月25日