2019.11.30 康楽館

①旧金毘羅大芝居(香川県琴平町)、永楽館(兵庫県豊岡市)と並んで、日本最古級の劇場で、今でも芝居が行われています!もともとは、小坂鉱山の福利厚生の施設として造られたもので、テレビなどが普及するまでは、人であふれかえっていたそうです。

=康楽館=(重要文化財)

竣工 1910年(明治43年)

設計 山本辰之助

施工 藤田組

http://kosaka-mco.com/publics/index/60/ (公式HP)

④電話ボックスです。

⑥現役です。では、康楽館の中に入りましょう。

⑦舞台の上演日と休館日以外は建物の内部の見学ができます。建物2階の後ろ側は向こう桟敷、1階の中央左にある木の柵のある部分は、戦時中など、反国家的な舞台を上映していないか警察が監督するための場所で、当時警察は監督という名目でタダで舞台を見ていたとのこと笑

⑧ヒーターがあっても、北国の冬にはかないません。建物の中でもものすごく寒い、、、

⑨左側に切穴(すっぽん)と本花道、右側に仮花道があり、右側の席の方が値段が高いです。

⑩地下に行きます!

⑪撮り方が下手でした、、、手前の部分は「切穴(すっぽん)」といい役者が舞台に出るエレベーターのようなものです。ただし、これは自動化されておらず、2人の人力で動かしています。人力なのでスムーズには動かないようですが、それも人力の味わいというもの。

⑫舞台の真下にある回り舞台を動かす奈落部分。回り舞台の直径は9.73mで日本最大級の大きさです。こちらももちろん、自動化されておらず、舞台の際には4人がかりで回しているそうです。回すよりも、ブレーキのようなものはないため、止めることの方が大変だとか。

⑮舞台の奥には楽屋があり、入ったのに、写真を撮り忘れてしまいました、、、楽屋には明治時代からの役者の落書きやサインが残されていますが、この建物が重要文化財に指定されてからは、建物にサインすることができなくなってしまったため、サインをするための板が用意されています笑

⑯舞台から後ろ側を撮りました。天井の電灯は明治時代のものを今も使っています。明治時代に東北には電気はなかったのですが、小坂鉱山では日本で二番目の水力発電所を持っていたため、その電気を利用した当時としては最先端の劇場でした。

⑰老朽化で解体も検討されたとのことですが、貴重な文化財として、今も大事に使っているということは素晴らしいことです。しかも、舞台としても現役で、今も歌舞伎などを行っているというのが、すごいです!

車がないとアクセスは大変ではありますが、舞台裏を見ることなどなかなかできませんので、もし、十和田湖などに行く機会があれば、比較的近いので、ぜひ見ていただきたいです!

隣には、優美な小坂鉱山事務所もありますので、セットで見るのがよいでしょう。

 

7年前に行った際の写真もどうぞ。