そんな考えだから自動車が売れない・・・「迂直の計」で販売戦略を考える
なぜ話を聞いてもらえると考えるの
自分の話をしっかり聞いてくれる人はいい人だと考えるものです。高齢夫婦でよくある日常会話が「あなた私の話聞いてるの?」というフレーズです。奥様は出来事を旦那様に語るのですが、旦那様は毎度の話と思い、テレビなどを見ながら適当に相槌を打つ。この適当な相槌に奥様はきれると言うものです。
私の家を含めよくある話だと思います。実は他人に話を聞いてもらうのは大変な作業になります。違った話で人の話を聞かない例は学校での授業があります。興味のある授業に関しては生徒は積極的に先生の話を聞きます。しかし、興味のない授業は全く聞かないものです。先生は、なんとかして生徒に興味を持って話を聞いてもらうために苦労をしています。
先日も「カクテルパーティ効果」の話をしましす。どんなに混んだ環境でも意識すると騒音の中から聞きたい相手の声だけを拾い上げるようになっています。なぜこのように聞き分けができるのかは、実はその原理は確定していません。原理はどうあれ、注目する相手の話であればどんな騒音の中でも聞いてもらえるものです。
では、カーディーラーのショールームで販売員が話すことってお客様にとってどうしても聞きたいと思われる内容なのでしょうか?お客様の目線で考えるとどうなのでしょうか?
こういった時に大切なのはお客様はどんな精神状態でショールームに来ているのかを考えることです。
1)買う車種も全て決まっていて買いに来た
こんな人は最高のお客様ですが、基本的に営業は必要はなく、単に買うための手続きを取ればいいだけです。変な話ですが、話を聞いてもらう必要はありません。
2)自動車を買うべきか否かを悩んでいる
この方は、基本的なことで悩んでいます。例えば、レンタカーでいいのか?カーシェアでいいのか?リースカーでいいのか?サブスクがいいのか?などの比較で悩んでいるはずです。この方に「使い方」を質問して車種を絞ったセールストークって意味あるのでしょうか?
このタイプのお客様にとって大切なことは、お客様が何に悩んでいるのかを聞いて、一つ一つ丁寧に解説することではないでしょうか?このような方の場合には、まず最初に「何か悩んでいることはありますか?」という会話から始めるべきではないでしょうか?なので、お客様の話を聞くことから始めるべきお客様だと言えます。
3)自動車は買うが、他社の自動車と比較している
この方の場合にはセールストークは必要になります。しかし、セールストークは本当に有効なのでしょうか?多くの販売員がこのタイプのお客様への会話で失敗して、自動車を買っていただくことができないのです。
そこで、この最も多い失敗パターンに関して以下ご説明いたします。
情報格差は無くなっている
車種を絞って購入を検討している方の環境を考えてみましょう。この方は、自動車に関する情報を集める作業をしていると考えられます。例えば、知人で乗っている人の印象の話を集めたり、ネットでの書き込みを集める作業をしています。
実は、前者の知人の印象はあまり意識する必要はありません。理由は、自分が乗っている「愛車」の悪口を言う人はほとんどいないからです。多くの方は良い話しかしません。なので、他社との比較検討で悩んでいる方とお話しする時には、「どなたか知り合いの方でもユーザーの方でもおられますか?」と言う質問をします。
もし、知り合いでユーザーがいるのがわかると「その方はどんな評価されていますか?」と質問を深掘りします。この質問が「迂直の計」に基づく質問になります。直接的に販売員が自動車の良さを話すよりは、知人の評価を聞き出すことで「第三者」の評価になりますので、お客様は知人の評価の話をすることで、目の前にある自動車が優れていると認識します。
次に問題なのが、ネットによる知識に基づくものです。口コミにはバイアスがかかっていることを皆さん認識しています。そのバイアスは強烈なものです。口コミの書き込む方の心理状態を考えてみてください。書き込むときはどちらかというと「騙された」などの被害者になったような心理状態になっている時ではないでしょうか。
なので、基本的にはネットの口コミはネガティブな内容が多いと考える必要があります。多くの方はこの口コミを参考にして商品間の比較検討を行なっています。なので、この口コミに対しては対策が必要になります。
お客様が「口コミで調べている」と考えた販売戦術は結構面倒なものになります。これは、できうる限り口コミを調べて、ネガティブな口コミ関しては模範回答を用意します。どんな事象も表裏一体の評価がありますので、実は回答を考えるのはそんなに大変ではないと思います。
模範回答ができた後の会話の例は次の様になります。
こちらから、「実は、〇〇と言う問題が指摘されていますが、ネットでご覧になられましたか?」とお客様に問いかけをします。そうすると見ていれば「はい、少し気になっています」になるし、見てなければ「そんなことがあるんですか?」になります。
この質問の目的は二つあります。一つ目は、お客様がネットでの口コミを調べているのかを確認することです。二つ目は、口コミに書き込まれていることはデマであることの説明をすることで、ネットでの口コミを気にしないでくださいと訴えるになります。
冒頭の質問を聞いたお客様の心理状態を考えてみましょう。お客様からしたら「不利な情報をなぜするの?」との疑問が浮かぶと思います。一般的に販売員は「商品の良さを説明する」と思われていますので、そこにいきなり「否定的な話」をされるとびっくりするので販売員の話を聞く様になります。
これがお客様に話を聞いていただく方法になります。
海外旅行と旅行代理店
お客様の行動様式を理解するには「自分の消費行動」から分析するのが最も簡単な方法になります。その行動様式を確認する方法で最も簡単なのが旅行に行く時のことを想像することです。
まず旅行に行こうと考えます。そこで、どこに行くのかをネットで調べます。行き先が決まるとホテルや交通手段に関してネットで検索します。自分たちが求める旅行日程や食事や観光を考えて最終的に交通手段やホテルを決めます。そして、交通手段とホテルの組み合わせで最適なパック商品を探します。
検索で出てきた商品を見比べて検討する旅行代理店を探します。ある程度旅行代理店の選定ができると、最終手段として旅行代理店の「口コミ」を調べます。この口コミがよく金額が安い代理店で旅行を申し込むことになります。
旅行の申し込みは、消費者の行動の基本だと思います。多分、この一連の中で代理店のアドバイスを受ける方は少ないと思います。そうなると、代理店の方は旅行先のアドバイスをするチャンスってあるのでしょうか?当然、情報弱者は代理店の方のアドバイスは必要ですが、多くの方は必要ないですよね?
そんな消費者に話を聞いてもらうなんて言うことは、残念ながら現実的には不可能です。
では、どうすればお客様にお話を聞いていただけるの?
現在のネットで情報が氾濫している社会では、簡単にお客様に話を聞いていただくことは困難になります。そんなお客様に話を聞いていただくためにどうしたらいいのでしょうか?
まずは、この一連のブログで話したことを思い出していただきたい。それは、「人はどんな人を評価するのか?」と言うことです。知識のある人を無条件で人は評価するのでしょうか?確かに知識のある人は魅力はあるかもしれませんが、「鼻につく」などネガティブな評価になる場合もあります。
知識は人に評価してもらう上で、「必要条件」ですが「十分条件」ではありません。「必要条件」とは、「信頼される」ためには「知識」は(必要な)条件になります。しかし、「知識」があるから「信頼される」と言う(十分)条件ではありません。
この「知識」は「必要条件」ではあるが、「十分条件」ではないと言うことをしっかりと理解することが必要になります。そこで、考えないといけないのが「信頼される」この「十分条件」はなんなのか?です。
人は自分のことを理解してもらうために「言葉」を駆使します。「言葉」の少ない子供は、自己表現ができないため「泣き喚く」ことをします。「言葉」が増えると自ずと「泣き喚く」ことは行わなくなります。
この人間の本質の「自分のことを理解してくれる」ことから考えると、人が他人を信頼するためには「自分のことを理解してくれる」人だと評価するようになります。そうなんです、もし自分の話をお客様に聞いていただきたいのであれば「お客様の話を聞く」と言うことが大切にことになります。
同じような話を何度もしていますが、お客様にセールーストークをしては自動車を販売するこはできません。お客様の話を聞くことが実は自動車を販売するために重要な手法になります。この考えは孫子の兵法の「迂直の計」による販売戦略になります。お客様の話を聞くという回り道が実は自動車の販売における最短の道になるのです。
長くなりましたので、今回もこの辺で。
何度も引っ張っていますが、次回は具体的な話法に関してお話しいたします。
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