既成概念に囚われるから自動車は売れない 「迂直の計」を考える

雨の日のお客様を大切にしていますか?

 

孫子の兵法では、天候も大切なことだと説いています。

「一に曰く道、二に曰く天、三に曰く地、四に曰く将、五に曰く法」

戦争をするのに大切なことは、「戦争を行う道理」「天候」「戦場」「武将の能力」「軍隊のルール」だと指摘しています。

 

当時の軍事力や社会インフラから考えると「天候」は大切なことだとは思いますが、実に2番目に取り上げていることは意識すべきことになります。でも現在でも天候は大切なことです。この天候を考えることも「迂直の計」になります。

 

基本的に戦争では天気は重要なことになるのは当然ですが、実は自動車販売においても極めて重要な要素になっています。自動車は基本的に不要不急の消費財です。そのため、休みに行う自動車の販売フェアは天気によって動員数は確実に変わります。そのため、カーディラーの人たちは天気を気にしているようです。

 

古い話になりますが、自動車メーカーに就職された大学時代の先輩がいます。ある日共通の方の結婚式の呼ばれていて、前日先輩と同じホテルに泊まったことがあります。結婚式の朝、朝ごはんを食べるためにレストランに行くと、先輩が先に来て新聞を見ながら考え事をしていました。

 

「おはようございます」と挨拶して同席すると「おはよう、ちょっと電話に行ってくる」と言って離席されました。10分くらいして戻ってきてまた新聞とにらめっこ。不思議に思い「先輩どうしたんですか?何か問題の記事でもあるんですか?」と質問した。

 

「いや~今日は今年1番のフェアの日で、東京は昼前に雨になるとの予報なんだよ~」と悲痛な叫び声で説明をし始めました。販売状況の悪いディーラーに売り上げ改善のためにメーカーから出向している先輩からすと、今回のフェアで挽回するつもりだったのですが、その戦略が雨でダメになるとのことでした。

 

先輩の話だと雨が降ると来場率は激減するため、販売は確実に落ちるとの話でした。

 

この話は30年くらい前の話ですが、多分今でも自動車の販売と天気は相関関係があると思われていると思います。しかし、本当に天気は自動車の販売に影響を与えるのでしょうか?

 

 

天気が悪い方が契約率は上がる

天気と自動車の販売に関しての相関関係があるのは事実だと思います。しかし、販売量でなく来場者契約率で考えると逆の相関関係がある可能性はあるのではないでしょうか?

 

極端な話、台風の予報の日に家電の量販店に来場されるお客様で冷やかしの人っているのでしょうか?普通に考えて冷やかしはないので、真剣に買う方しか来場しないですよね。そうなると、接客方法は変わります。

 

通常は、商品説明をした上で買う気を起こさせて、商品誘導を行い、最後は価格交渉をして販売との流れでしょう。多分家電の量販店の販売員はセールストークは準備されているので、立板に水の如く話をされるのでしょう。

 

しかし、台風の日の来場者にとってはそんな情報は不要になるはずです。必要なのは「いくら?」に尽きるのだと思います。そのため、台風の日に来場されたお客様へのセールストークは通常のものと異なることになります。

 

「今日は何を購入されるために来場されたのですか?」とお客様の思いを直線的に質問するのが大切です。普通こんなダイレクトな質問をする販売員はいないはずです。でも台風の日には、この質問の方が正解なんです。だって、台風の日に暇つぶしに家電の量販店に行く人はいませんから。

 

すると。お客様は「スマホを」など目的を語るはずです。なぜかというとお客様は「台風がひどくなる前に帰りたい」と思っているからです。しかもお客様は購入品も決めているはずなので、「どの商品をお探しですか?」まで聞くべきです。

 

するとお客様は「〇〇です」と答えるはずです。で、販売コーナーにお連れする。そしていきなり値引きの話をする。普通に商品を探している方もネットなどで情報は収集しています。しかも台風の中で来場する限りは商品は決まっているはずです。なので、商品の解説は不要になります。なので、いきなり金額の話で問題はありません。

 

多分、これで決まるはずです。話の途中では「台風がひどくなる前にお帰りできるといいですね」といった言葉を挟むことも大切なことになります。

 

この販売方法だと、雨の日の契約率は上がると考えられますよね。現実に一部家電量販店では、台風や雨の日には価格を下げて契約率を上げる戦略を取っているところがあるようです。

 

雨の日のマンションのショールーム

かつて、マンション販売のショールームの責任者を担っていた時の話です。私の販売センターには必ずアイロンとアイロン台を置いていました。理由は、雨の日に販売センターに出社する社員のズボンが雨でシワシワになっている時には必ずズボンの皺を無くすためにアイロンがけをさせるためです。

 

社員からは、「なんでこんな面倒なことをさせるのか」というクレームはありました。しかし、雨の日にきていただくお客様に不愉快に感じるようなことがあってはならないと考えていました。そのため、強制的にアイロンがけをさせていました。

 

今ではパワハラとして問題になる行為だと思います。しかし、一生の買い物でおこしになっているお客様なので大切にしなさいという単純な思いでした。雨の日のお客様が成約率が高いなどという分析は当時は行っていませんでした。

 

なので、あくまでも精神論でしたが、実はお客様の行動様式から考えるとあながち間違った指示ではなかったかもしれません。

 

カーディーラーのショールはどうなんだろうか?

30年前の先輩と同じように天気に対して一喜一憂しているのでしょうか?30年前の先輩の行動には二つの問題点があります。一つ目は、バックアッププランを用意していなかったということです。

 

中公文庫の「失敗の本質」の中で、戦略上の失敗要因分析の中で「狭くて進化のない戦略オプション」を指摘しています。成功体験から同じ戦術を繰り返す中で、相手側の軍事技術の向上すると戦術として通用しなくなったという話です。

 

日本人にはこんな特徴であるので、「戦略オプション」を用意していなかったのが先輩の行動は日本人的行動だといえます。人の話として聞いている限りは「ばっかじゃない?」と思うのですが、自身の行動では天気などの不安定要因を対象にした仕事でバックアッププランを考えていないことって多いかもしれません。

 

二つ目は、雨の日の接客戦術を考えていなかったことになります。家電の量販店での台風の販売戦略に関しての解説から考えると、雨の日のための戦術は

事前に用意しておくことが大切なことになります。

 

では雨の日の戦略とはどんなものなんでしょうか?管理職レベルであれば、雨の日の来場者は購入確率が高いため、担当は順番でなく優秀な販売員を振り当てることが大切なことになります。また、管理職の方は販売員のスキルアップのために「雨の日のセールストーク」を事前に準備させることも大切です。

 

販売員は、雨の日のお客様のメンタルに関してのシュミレーションをするべきでしょう。やはり、通常の日と異なりわざわざ雨の日に来場されるのですから、お客様はそれ相当の考えをお持ちだと考えるべきでしょう。

 

さて、販売と天気に関して語ってきましたがこの辺で終わりに。

次回は、脳は騙されることから自動車の販売に関して考えてみます。

 

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