「迂直の計」を考える だから自動車が売れない 話を聞くとは

お客様の話を聞くとは

お客様のためと考えながら自分の思い込みを押し付けた


今回は少し自動車の販売から離れた話をいたいます。目的は、多くの業界で営業の方は「なぜお客様の話を聞かない」のかを考えるためです。自動車業界だけが問題を抱えているのではなく、多くの業界で同じような話があることを感じていただきたいためです。


今回の話も実話です。小規模オフィスの仲介の営業の方(仮名山田さんにしましょう)のお話になります。山田さんは、10年間で500件をうわまるような契約をする優秀な営業の方です。気配りのできる方なので、お客様の悩みに関して先手先手で対応するためお客様からの信頼は完璧な方です。




そんな山田さんの陥っていた問題の話をいたします。


「上善如水」というお酒があります。これは、最善のものは水が流れる如く何もないという故事からつけられています。実は、優秀な山田さんは問題を事前に解決してスムーズに話を進めるためお客様の目から見たら問題がなく話が進んでいるように見えます。


この仕事の進め方は優れています。しかし、お客様が本当に望んでいることを実現しているのでしょうか?


確かに、山田さんは経験から「お客様のニーズ」を理解しています。経験から学んでいる「想定されるニーズ」に基づき目の前のお客様に提案していました。ほぼ全てのお客様は、山田さんが真摯に自分の事を考えて提案してくれていると感じているので「お願いします」と返事がされいました。


そんな反応を見て、山田さんは「お客様に喜んでいただいてよかった」と満足していました。しかし、お客様が考えているオフィス空間って山田さんが提案するオフィス空間と同じである場合もありますが、別の場合もあるはずです。


自然素材の空間が好きな方もいれば、メタリックな空間が好きな方も居られます。密な空間が好きな方もいれば、広々した空間が好きな方も。千差万別です。やはり、一国一城の主人になるわけですから、社長には自分の理想の城があって当然のはずです。


例えば、お客様はオフィス探すときにはできるだけ安いものを探します。それは当然で月々の出費になりますから、安くおさえたいものです。やすい賃料の話を耳にすると、事務所の内装も安くしたいと考えていると思いこみます。そこで、山田さんはやすいオフィス家具などの紹介をしていました。


加えて、小規模オフィスを探す方は社長なので、忙しい時間を無駄につかったら勿体無いと考えがちで、そのため、安くて早い話を進めていました。時間をかけないということは、結果的に社長の考えなどを聞く時間がなくなることになります。


そうなんです、山田さんは社長の本心を知らなくなってしまったのです。実は、山田さんは常に新しいお客様を探して営業をする状況にあります。理由は、山田さんから借りた社長は、山田さんにお願いしても同じようなオフィスを紹介されると考えているようで、他の仲介業者に相談するようになっていたのです。


時間をかけてお客様の話を聞かなかったために、折角500人の社長と知り合ったにもかかわらず、そこからの仕事の広がりはなかったことになります。残念なことです。


お客様の話を聞くとは

山田さんとは10年近い付き合いなので、彼の行動の問題には気が付いていました。しかし、山田さん自身が気が付かない限りは変わらないので彼から相談があるまでアドバイスはしませんでした。


そんなある日、山田さんから紹介されたお客様と話をした時に、そのお客様は本題とは別に不動産のことで悩んでいて、その相談相手を探している状態でした。悩みは、商業施設の新規出店に関するものでした。


山田さんはそれまで数度そのお客様と会っていろんな話をしていたのですが、賃貸の専門家である山田さんに対してお客様は相談をしていなかったのです。初めて会った私がお客様から新規相談案件を引き出したので山田さんはショックを受けることになりました。


山田さんは自分の問題点を考えるようになったので初めて問題点を指摘しました。指摘したことはたった一つ、「山田さんは、人に興味を持っていない。山田さんのサービスを受ければ安心して事務所を借りれて、そしてお客様から『山田さんのサービスを受けれてよかったです』という褒め言葉を得ることで満足してます。結果的に、山田さんの自己満足のための営業をしているからお客様は相談をしないのよ」という厳しい話をしました。


厳しい指摘でしたが、山田さんは自分の日頃の行動をベースに見直したようで「確かに家族との関係などを考えると指摘の通りのような気がします」と自分自身に関して見つめ直すようになったみたいです。


ここで、今まで一連のブログでお話しした「お客様は本当のことは言わない」という原則の話をしました。この時言わない理由を二つ指摘しました。一つは、お客様は信用しないと話をしないという大原則です。


もう一つの方が大切なことで、「お客様は自分の考えを言語化できない」ということです。なにせ、不動産に関して素人ですから自分の思いを言葉にすることはできないのです。なので、この問題を解決する方法は、お客様の言語化できない思いをこちらが言語化することにあります。


この二つの問題を可決する方法は、まずは「信頼関係」を築きそして言語化できない「思い」を言語化することになります。この事を山田さんに伝えると優秀な方なので問題の本質とどう行動すればいいのか彼なりに考えることになりました。そして山田さんは変身することになります。


「脳はこうして学ぶ」

ここで、ちょこっと最近読んで面白かった本の紹介の話をします。この本は、赤ちゃんや子供がどうやって学習するかを研究した内容の本です。最新科学と哲学的な分析を組み合わせているのですが、素人に教育とは何かを科学的に説明したいとの著者の考えで書かれているため、わかりやすく内容になってます。




この本の中で面白かったことの一つに人間と人間以外の動物の違いに関しての一つの指標の解説です。それは、チンパンジーなどの脳が発達した動物に単語を教える実験についてです。チンパンジーは固有名詞は覚えるのですが、感情を示す言葉理解できないそうです。


例えば、「好きな食べ物は?」みたいな質問には答えることができないそうです。人間の人間たる所以はこの「感情」にあるということです。そこで、ふと気が付いたのハリルの「サピエンス全史」の中での指摘に、ホモ・サピエンスがネアンデルタール人に勝ったのは「二百人以上の集団の形成ができたこと」と指摘がありました。


この集団をつくるために起こったのが「認知革命」で、神などの存在を認知することで集団の形成が実現したとハリルは解説しています。この「認知革命」と「感情」は繋がる話だと思いました。


実はこの「感情」の話を山田さんにしました。すると、「だって倉元さん、ストレスって1人では感じなくって複数の人がいて、感情を正しく表現できないときに起こるじゃないですか」と指摘してくれました。


さすがに山田さんって優秀なんだなと感じました。この人間が生き延びるために手に入れた「感情」というものを引き出すことは人間の本質を理解することになるのです。


どうやって山田さんはお客様の気持ちを引き出した

山田さんは、言葉にできないお客様の思いを引き出すための事を考えました。そこで、気が付いたことは、「言葉にできないのであれば画像では?」ということで今まで携わった個性的なオフィスの写真を取りまとめました。


そしてお客様に「先日、こんなオフィスをセットアップしたのですよ」と写真を見ていただきながら話をしたそうです。するとお客様は「実は私も理想のオフィス空間があるけど、それに合う家具がなくって困ってたんです」と話を始めたそうです。




ちなみにこのお客様に山田さんは初期の段階で家具の話はしたそうですが、「お金はかけたくないから適当にセットアップします」と言われていたそうです。そうなんですお客様は嘘をついていたのです。お客様は本当のことは言わないという原則ですね。


基本は、会話のきっかけとなるものをお客様に提供する。例えば写真などを。そのことをきっかけに「言語化できない思い」を引き出せばいいのです。


参考になりましたか?

今回は自動車の話はしませんでした。でも自動車を検討されているお客様も同じように「言語化できない思い」をお持ちです。それを引き出すためには何がいいのか?一度じっくり考えてみてください。


では、今日のところはここまでといたします。


次回は、また自動車の販売に戻そうと考えてます。


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