安房国札三十四観音霊場巡り【27番 住吉寺】後編 | Mrs.風来坊の足あと手帖

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千葉県を中心に、休日散策の記録を書いてます。
最近は御朱印収集に目覚め、神社仏閣巡りにもはまってます。

散策以外にモノ作りや日々の呟き事等も書いてます。
よろしくお願いします。

(続きです)

六地蔵経典供養塔
僧日稚が光明真言6万遍と往生真言2万巻、陀羅尼経5万巻を唱えて建てた納経堂だそうです。
六角の塔には六地蔵と経典名が刻まれている。1809年(文化6年)の頃のもの。


六十六部供養塔
法華経典を日本全国66ヵ国に納経して回る巡礼者の事を六十六部というそうで、略して六部と呼ぶそうです。
巡礼中行き倒れたり、六部隠し(追い剥ぎでしょうか?)にあったりと、とても過酷な苦難の旅だったそうです。
その巡礼の終わり、結願供養のために建てられたものだそうで、1744年(延享元年)建立。


観音堂
天保年間(1830~1844年)に改築されたお堂だそうです。
ご本尊の正観世音は行基作、外陣には江戸後期の百観音巡礼奉納額が掲げられてます。


向拝の彫刻は、宮彫刻師 後藤利兵衛橘義光が70歳の時に彫った龍と狛犬と漠。








観音堂の正観世音


観音堂の岩山に安置されている回国塔
1839年(天保10年)に四国八十八ヶ所、西国、板東の観音巡礼満願を記念して奉納されてものだそうです。
弘法大師座像に願主他世話人などの名前が刻まれている。

二十三夜尊(勢至菩薩)
阿弥陀三尊の右脇侍で、仏の智門を司り、衆生の菩提心を起こさせ智慧の光を持って一切を照らし、衆生が地獄、餓鬼界へ落ちないように救う菩薩

この二十三夜尊は、明治の頃漁をしていた時に網にかかり、漁師が奉納したものだそうです。
地元の人たちから信仰を集めて豊漁、海上安全を祈願してお参りされているそうです。


ここのお寺さんは普段は不在とのことで、館山にある塩蔵寺さんが兼任管理されてます。(2016年1月現在)
御朱印も塩蔵寺さんにて頂けます。場所は館山市役所の近くです。
とても丁寧で謙虚で親切な住職さんでした。

(END)

参考資料
・安房国札三十四観音霊場巡りガイドブック
・たてやまフィールドミュージアム