お金を儲けるのは

卑しいし、かっこ悪い。

 

そういう思いが、実は今でもあります。

 

文句を言わず、お金のことは気にしないで

黙々と頑張るのが素晴らしいことだと

今でも心のどこかで思ってるフシがあります。

 

それでも僕たちはガンガンにお金を

稼がないといけない。

 

稼ぐべきだ。

 

稼げる手段があるのに稼がないのは

むしろ悪だ。

 

そう断言して生きることに決めたのです。

 

そんな風に考えるきっかけの一つは子供です。

 

僕は先行き不安な40代派遣社員で、

給料も毎月20万ちょっと。

 

ボーナス昇級一切なし(泣)

三年ごとに首を切られる宿命です。

 

色々あって結婚し、

子供も二人出来ました。

 

今までお気楽だったムードが一転、

将来がめっちゃ不安になってきました。

 

子供が保育園のうちはいいけど

大きくなるに従って学費がきつくなり

食費もきつくなり、

そうこうしてるうちに、

僕が年齢的に派遣先が見つからなくなり・・・

 

そうなると正規労働者の妻の負担が

重くなる一方です。

 

とはいえ、妻も一度ブラック企業で

鬱になった経験があるので、

あまり無理はさせられない。

 

どう考えても人生終わってます。

 

ロクな未来が想像出来ません。

 

これまであまり実感がなかったのですが、

これ、このまんま行ったら

貧困家庭になるな・・・

 

そう思い、怖くなりました。

 

僕が親にしてもらったあらゆることを

自分の子供にしてあげることが出来ない。

 

これはかなり辛いことです。

 

それだけならまだしも、

貧困層に陥ってしまうという、

新たな緊張感と恐怖が生まれました。

 

 

「なんとか正社員で雇ってもらおう!」

 

 

必死で100社以上アポイントを

取り続けましたが、マジで全滅しました。

 

当時、かなり雇用の落ち込んだ時期

ということもありましたが、

何の経験もコネもない40代の男が、

今さら、まっとうな条件で正社員として

受け入れられるはずがないのです。

 

転職エージェントにも

はっきりと言われました。

 

「あなたを受け入れてくれるところは

ないと思います。」

 

バブル崩壊のあおりを食って

正社員入社を逃し、そのまま現実逃避で

アルバイトと派遣で気楽にやってきたツケでした。

 

漠然と何とかなるんじゃないかと

これまで思い続けてました。

 

貧しくても、暖かい家庭は築けるし、

裕福な暮らしだけが幸せではない。

 

ドラマや虚構の世界では、

いつも金持ち達は意地悪く、

互いにいがみ合っていて不幸です。

 

そして、貧しい人たちは

心が美しく本当の幸せを知っています。

 

ところがですよ・・・

事実は、これらと全く反対でした。

 

まず、子供が出来ると

出産、育児、教育などなど、

いやおうなしにお金がかかります。

 

僕が、現状に何一つ文句を言わず、

安い給料で黙々と働く、

「会社にとっての有能な人材」に徹していたら、

子供はどうなるでしょう?

 

子供にとって一番大事なのは

親と一緒の時間を多く過ごすこと。

 

自分が周囲から愛されてるという

実感を与えられること。

 

そして両親が仲がいいことです。

 

これを実現するのに、

お金って必要ですよね?

 

低い給料なのに、

文句も言わず黙々と働く。

 

いつも早朝から深夜まで

仕事に忙殺され、

育児は奥さんのワンオペ。

 

子供は保育園にあずけっぱなし。

 

子供と接するのは、土日だけだけど、

休日ぐらいはゆっくり休みたい・・・

 

愛情に飢えた子供は、

それだけで精神的なハンデを背負って

生きていかないといけません。

 

妻:少しは育児に興味を持ってよ・・・

夫:誰が稼いでると思ってるんだ・・・

 

という夫婦間のすれ違い・・・

 

忙しくて疲れてて

ストレスいっぱいで

いつもイライラ。

 

そして最終的には熟年離婚の可能性。

 

暖かい家庭?

 

これが貧しいけど幸せな家庭?

 

冗談じゃない・・・

 

だから僕は、いったん金の亡者になることに

決めたのです。

 

つまらん話ですみません。

 

ただ、ちょっと意識を変えるだけで

お金なんて面白いほど手に入ります。

 

そうすることで、僕は

 

家族と一緒にいる時間

子供と一緒に遊ぶ時間

遠く離れた両親に頻繁に会いに行く時間

自分の好きなことをする時間

 

を手に入れました。

 

僕自身と、僕の身の回りの人間の

幸福度が少しだけあがりました。

 

お金というのは、人が幸福度を増すための

ツールに過ぎません。

 

卑しいと言われようが

金の亡者と言われようが

それを多く手に入れた方が

人生において幸福を得る可能性が

高くなります。

 

 

だから、こう自分に嘘をついてみましょう。

 

・お金をガンガンに稼いでいいんだ。

・がっぽり稼いで自由な時間を満喫していいんだ。

・自分自身の幸福を追求していいんだ。

・私は何だって出来るんだ。

 

やがて少しずつ、

それが現実のものとなります。

 

僕もだいぶ近づいてきました。