以下、まとめました。
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【質問】
すべてのものは無常である、と明らかな智慧で観ることが出来たら、苦しみから、遠ざかると聞きました。どこに、そのようなことが書かれているのでしょうか。
【回答】
『すべてのものは無常である（諸行無常）と明らかな智慧をもって、観る時に、人は苦しみから、遠ざかり離れる。これこそ、人が清らかになる道である。』【法句経・277】
すべては、無常である、とは、すべてのものが、瞬間瞬間、壊れている、ということです。壊れなければ、物事は成り立ちません。
前の現象が壊れなかったら、次の現象は、起こりません。破壊は、新たな創造に至る過程なのです。
ご飯を食べて、それが壊れなければ、消化されず、エネルギーになりません。
新陳代謝とは、古い細胞が死んで、壊れて、新しい細胞が生まれることです。体の細胞が壊れなければ、生きてことは出来ません。
仕事をすること、生活をすること、生きていることは、すべて壊れていく過程ということが出来ます。
結婚すれば、独身生活は壊さなくてはいけません。会社に就職したら、それまでの生活を壊さなくてはなりません。
すべてが壊れるものです。私達の生活も壊れるものです。何一つとして、例外はありません。
「自分だけが壊れたくない」ということは、ありません。それは、どうにもならないことです。
人間にとって、最大の恐怖は、自分の生命が壊れること、－－－すなわち、「死」です。
ブッダとは、目覚めた人のことですが、目覚めた人は、いつでも「死」という、究極的な現実を実感しているから、何も恐れることはありません。
真の自由を得るためには、恐怖の現実から、逃げずに直面することです。
心をよく観察してみれば、常に変化していることが分かります。
ある心から、別の心へと、瞬間瞬間、変化しています。
心は、寄せては返す波のように、「死んで生まれて、死んで生まれて」ということの連続なのです。
そのことが、真に実感出来れば、恐怖は消えていきます。
物事を、あるがままに観ることが出来た時、死の解決が出来るのです。
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