【沖ノ島の封印を解く】

幼児期に兄弟に性的虐待を受けるというテーマは、神女の霊力が封じ込められた歴史と関わっていることがよくあるようだ。その過去の時点の状況をリーディングしてみても、はっきりとした動機が見えず、妹に対してそういうことをした兄は、まるで何かに取り憑かれていたかのように見えたりする。

大和朝廷に支配される前の古代の日本では、女性たちが第2チャクラの力で祖霊と繋がって、その土地の人々を守っていたようだ。野生の世界でも、子供を守ろうとする母親ほど無敵なものはない。そして、そういうときの女性の力は、まったく無条件にありのままに受け入れる愛なのだ。祖霊たちは、子孫である私たちを、やはりそのような愛で守っている。だから、子供を産んだ女性たちは、祖霊のその力と共振して、その力を使うことができる。

沖縄の神女たちが使っているのは、まさにその力だ。そうやって彼女たちは、海に出る男たちを守ってきた。どんな海難に遭おうが、必ず生きて帰ってくるようにするような力をだ。

しかし、縄文民族が大和朝廷に支配されるようになると、その力が封じ込められていった。人々を支配可能な状態にするために、神女たちの力が封じ込められていった。その力を使わせないようにしないと、ひどい目に遭わされる。それで、男たちが女たちの力を封じ込めるようにさせられた歴史があるように思える。

インナーチャイルドを解放する公開ワークショップで、5回目の被験者を務めてくれた人は、父親がよくささいなことで母親を怒鳴りつけていて、夫婦喧嘩が絶えないような家庭に育った。6人兄弟の5番目で、彼女以外はすべて男だ。二番目の兄が13歳くらいの頃に、性的虐待を受けていたことがあり、その記憶が消えていたのが、あるときふと戻ってきた。それと関係があるのか、子供の頃から、自分は隠れていなければならないような気がずっとしていて、それが何をするにも大きなブロックになっているということだった。

それで、皆でその幼児期にアクセスして、何が封じ込めになっているのかリーディングしてみることにした。見えたイメージはさまざまだったけれど、私に見えてきたのは、父親が「バカにしやがって」と言いながら、家族に当たっているイメージだった。父親は、その母に過保護に育てられたというのだけれど、何故だか自分はありのままに認められておらず、いつもバカにされているように感じていたようなのだ。それで、家族が何をしても、自分がバカにされているように感じて、怒りをぶつけてしまう。それで家族は戦々恐々として、のびのびすることができず、やはり自分がありのままに認められていないという感覚を持ってしまっているようだった。

父親も、自分の人生を生きられなかったという感覚を持っていて、兄も彼女もやはり同じ感覚を持っているようだった。自分の思い通りに生きてはいけない、というような感覚がある。これがどこから来ているのかというと、やはり先祖代々から来るような、何か古い因縁のようなものがあるように見える。

実家があるところは宗像で、宗像といったら宗像三女神の総本社である宗像大社があるところだ。ところで、宗像大社の元宮というべき聖地は、沖ノ島だという。沖ノ島といったら、玄界灘の対馬との間くらいのところにある島だ。これが宗像三女神といったら、これはもともとは海路を守っていた聖地なのに違いない。

もともと家族は北九州市の方にいて、宗像へは子供ができてから引っ越してきただけだったのだけれど、宗像には特別な魂の縁があるのを感じていると彼女は言っていた。あるいは、だから引っ越すことになったのかもしれない。

それなら、沖ノ島の封印を解いて、そのエネルギーを解放したら、彼女の中の封印も解けるのかもしれない。それで、皆で衛星画像から沖ノ島のエネルギーにアクセスして、封じ込めがかけられる前のエネルギーを解放してみることにした。意識の領域は時空を超えているので、どの時代にであろうと、意識を向けるだけでアクセスする。自分がそこに立っているようにイメージして、地面の下の方に意識を向け、そこに封じ込められている古代のエネルギーに外に出てきてもらう。この方法で、封印がきつい聖地でも、わりと簡単にエネルギーを解放することができる。

おそらくは、沖ノ島は対馬から朝鮮半島への海路を守る聖地だったのだろう。縄文の海人族は、小さな舟で太平洋も渡っていたと言われている。潮を読み、潮とともに進んでいく術を持っていたからなのだと思う。そんなことができたのも、おそらくは海の神々と繋がり、航海の安全を祈る神女たちがいたからなのだ。そんな風に海を渡っていた古代の人々にとっては、日本海や東シナ海は、海が繋ぐ巨大な文化圏だったろう。

封印解きセッションでも、もともとあった海の繋がりが封印されているのを見たことはよくあった。支配と戦いの時代になったとき、人々は外からの舟を警戒するようになり、そのために海の繋がりが断ち切られてしまったのだ。海の繋がりを作っていたのは、第2チャクラの力、人の繋がりを信頼し、共生しようとする力だった。その繋がりが封じ込められた歴史には、ほとんどつねに女性たちが虐待された記憶がまとわりついていた。

沖ノ島のエネルギーを解放すると、第2チャクラが緩んで広がるような感覚があり、どこへ行っても愛され、守られるのだというイメージが見えてくる。まさにこの信頼と愛の感覚こそが、海路を開くのだ。民族が違い、言葉が違う人たちも、この力があるからこそ、問題なく繋がれていたのだろう。すると、玄界灘も東シナ海も、イルカだか龍だかのような生き物がグルグルまわっているようなイメージが現れた。

それで、そのエネルギーを彼女と彼女の家族に送ると、父親や兄が彼女を虐待していたのは、やはり封じ込めだったのだというのがわかった。意図してやっていたことではないけれど、女性の力を封じ込めておかなければという過去からの思い込みが染みついていて、無意識にやっていたように思えた。

沖ノ島のエネルギーを送ると、家族の男たちが彼女の前に膝をついて崇めているようなイメージが現れた。沖縄の久高島の神女は、海に出る兄弟を守るのだ。だから、本来ならば、家族でたった一人の娘である彼女が、5人の兄弟を守っていたはずだった。その信頼関係があってこそ、男たちは海へでもどこへでも出ていって、自分の思うように生きることができるのだ。だとすれば、家族が持っている、バカにされているような感覚や、自分の人生を生きられないという感覚は、その力が封じ込められたところから来ていたのかもしれない。

すると彼女は、インナーチャイルドは巨大な光の柱のようになっているようだと言っていた。最初は「先に進めない」感じがあると言っていたのに、目の前が開いたような顔つきになっていた。頭のあたりのオーラが大きくなって、光の柱のようになっているようだ。海の女神をうちに持っている自身の姿を思い出したのかもしれない。

その前日の5人限定のワークショップでも、やはり東シナ海の封印がテーマになっていた。もともと中国にルーツがある韓国系の家系で、両親は対馬で出会って九州に来たという人だった。それで、東シナ海の封印を解いてかつての繋がりを取り戻してしまおうということになったのだ。

こう立て続けに東シナ海がテーマになるとは、この封印がついに解けるときが来ているからなのだろう。敵対関係が解けて、平和ができるときが来ているからなのだ。

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画像は、ワークショップで使った衛星画像
玄界灘
沖ノ島
東シナ海


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