【ベリーの季節】

6月になって、庭の苺が熟し始めると、ベリーが次々と食べられる季節になる。そうすると、毎日ザルを持って庭をまわり、よく熟したのを集めていく日々が始まる。

苺とスグリとジューンベリーは、苗を植えたんだけど、ラズベリーや野イチゴ、ブラックベリーにブルーベリーは、勝手に生えてきたやつだ。このあたりは、ブルーベリーならどこにでも生えてくるし、ブラックベリーなんかは、放っておいたら眠りの森になるくらいに生い茂る。

去年は苺が何故だかちっとも大きくならなかった。肥料が少なかったからじゃないかというので、今年は冬のうちから、堆肥とか薪ストーブの灰とか生ゴミとか養分になりそうなものをあれこれ入れておいたら、そのせいなのか何なのか、今年は大きな実がたくさんなった。しかも、今年はナメクジにもあまり喰われてなくて、きれいな丸々の実がたくさん採れる。

真っ赤に熟すまで待っていて、完熟したところで摘んで、摘みたてを食べる。完熟した苺は、中まで赤くて、他では絶対に味わえないような香りと甘みがある。

だから、摘みたての苺を食べるのは、一粒一粒が宝物のようだ。一粒一粒に微妙に違う味わいがある。それを一粒一粒味わって食べる。

野イチゴは、森からシダを掘ってきて植えたときに、一緒についてきたんだけど、毎年少しずつ殖えていって、今年は実が収穫できるくらいになった。

野イチゴは、栽培種の苺にはない濃厚な香りがあって、これまた他では絶対味わえない味だ。ほんの小さな実なのに、びっくりするくらい香りがある。

ジューンベリーは、洋梨みたいな甘みがあるので、ドイツ語ではフェルゼンビルン、岩の洋梨という意味の名前だ。これは、最初赤かったのが、ほとんど黒に近い紫になると、よく熟していて、小さいのにびっくりするくらい甘い。

ラズベリーは、野生種のと栽培種のが、どちらも勝手に生えてきて、生い茂っているんだけど、野生種の方が断然香りがいい。栽培種のラズベリーは、実は大きいけど、味があまりない。

ベリーは、苺に始まって、スグリ、ラズベリー、ブルーベリー、ブラックベリーと続いていく。

自然というのは、実によくできている。そうやって、夏から秋にかけて、いつも何かしらベリー類があるようなっている。だから、ベリーの季節が始まると、毎日どんな実が熟したかと、ザルを持ってまわるのが日課になる。


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