【解体のプロセスが始まっている】

ドイツでは、1月8日から農民のデモが始まって、トラクターの行列が道路を封鎖して、激しい抗議行動を行なっている。一方、アメリカでは1月11日に、テキサス州政府が、国境管理からアメリカ政府の人間を締め出して、メキシコとの国境イーグル・パスで、不法移民を入れないようにし始めたそうだ。

どちらも、政府が人々の利益に反することを続けている結果なのだけれど、それが今年に入って、ついに臨界点を越えた感がある。ドイツ政府は、燃料費が高騰する中で、農家に対する燃料補助を削減しようとしている。これまでも、経済のグローバル化で、農家が自営できないようにされていき、食料自給率はどんどん落ちていった。政府はグローバリストのマリオネットで、国を少しずつ切り売りしていっているようなものなのだ。農家にとってはもはや生きるか死ぬかの問題だし、農家以外の人たちにとっても、もはや後には引けない地点まで来たという感覚があるのだと思う。

テキサス州の国境管理についても、同様なのだろう。2021年にバイデン政権が誕生してから、メキシコとの国境を開いてしまい、1千百万人もの不法移民が入ってきている状態だという。中南米で誘拐された子供たちもそこからアメリカに運ばれてくるし、グローバリストの組織からお金をもらって、入ってくる人たちもたくさんいる。グローバリストの目的は、移民を増やすことで、土地の文化を壊し、社会を不安定にしてしまうことらしい。実際、ヨーロッパでも、意図的に移民を増やされて、教育レベルは激しく落ち、伝統的な街並みもすっかり様変わりしてしまった。このような状態だと、人々は土地との関係にアイデンティティを持つことができなくなり、容易に支配されてしまうことになる。

それが、11日にテキサス州は緊急事態を宣言して、州兵を動員して、国境地帯から政府の役人を追い出した。これは、アメリカ政府に対する独立宣言とも言える。政府の政策から州を守るという意志表示なのだ。それも、緊急事態を宣言して、州兵を動員したというのだから、政府に対して戦う意志を示したということになる。

昨年一年で、世界の状況は大きく変わった。西側グローバリストはウクライナを軍事国家化して、ロシアを攻撃させていたけれど、もはやロシアにダメージを与えることはできず、ただ犠牲が増えるばかりだ。西側の最大の武器も、ロシア軍は容易に破壊してしまうことが、はっきりした。世界中で脱ドル化が進み、最大の石油産出国の多くがBRICSに加盟したため、もはや原油価格の操作で搾取することもできなくなった。

西側グローバリストというのは、「モモ」に出てくる灰色の男たちのようなもので、人々が搾取されればされるほど、増えていくのだと思う。人々がお金の豊かさを追いかけて、お金がもうかるかどうかで判断するようになると、グローバリストたちにどんどん搾取されていく。そうやって搾取されたお金で、グローバリストは人々を管理し搾取する人間をどんどん増やしていくのだ。こういう人たちは、お金をもらい続けるために、悪事でも何でもやってしまうようだ。そういう人たちがあまりにも増えた状況が、今の西側世界だと言える。

ところで、2022年にロシアがウクライナの内戦に軍事介入し始めたときから、この西側グローバリストたちが徐々に搾取できなくなっていった。アラブ諸国がグローバリストの言うなりにならず、原油価格を操作するのに協力しなくなったし、アジアアフリカの多くの国が、ロシアに経済制裁をかけなかった。そして、ロシア軍がNATOの最高の武器を片端から破壊してしまうということがはっきりしてからは、BRICSに加盟を希望する国が激増し、西側諸国は世界での主導権を失った。

これによって、「灰色の男たち」を増やすお金がどんどんまわらなくなっていったのだ。アメリカでは、議会がウクライナ支援に反対して、予算が出ないことになった。それで、日本やEUが肩代わりさせられることになり、ドイツ政府では農家への燃料費補助も削減するのに、ウクライナへは巨額の支援をすると言っている。日本政府も、震災の救援よりも、ウクライナ支援にお金を出すらしい。

ウクライナ支援というのも、実はキエフの政治家たちが山分けしていたり、送られた武器もどこへか転売されていたりするらしい。これは実は、ウクライナの「灰色の男たち」にまわるお金なのだ。それで、メディア操作して、言論弾圧したり、司法を買収したり、反政府派を虐待したりする人たちにお金がまわるようにしている。

しかし、世界中で搾取されない国が増えていくと、西側諸国のいたるところにいる「灰色の男たち」にお金がまわらなくなっていくわけだ。それで、たがいに生き残りをかけて争い始めているのが、今の状況ではないのかという気がする。それというのも、特に今年になってから、明らかに無謀というかあからさまなことが、世界中で急に増えたように思うからだ。

日本では、能登の震災に政府がろくに動いていないのに、ウクライナには巨額のお金を出している。被災地の中学生だけを集団で避難させるというのも、何か裏の意図がありそうな話だし、そうしたことを見ても、政府が国民のためではなく、何か別の外から来る指示で動いているというのが、あからさまに見えるようだ。

フランスでは、内閣が総辞職して入れ替えられたけれど、大統領のマクロンはそのまま残っていて、新しく首相になったガブリエル・アタルは、マクロンと同じヤンググローバルリーダーだ。しかも、アタルは同性愛者で、男性と正式に結婚しているというのだけれど、その結婚相手が、新しく外相になったステファン・セジュルネだというのだ。マクロンも同性愛者で、アタルともセジュルネとも関係があるということだった。

マクロンは、グローバリストのマリオネットとしてフランス大統領に据えられた人だけれど、ウクライナ支援と対ロシア経済制裁で、フランス経済がボロボロになっているので、政権内でも反マクロンの動きが大きくなっていたのかもしれない。それを一掃して、マクロンと路線を一つにする人物だけを政権に入れようということだったのだと思うけれど、それで首相と外相がマクロンの同性愛友達だとは、あまりにもあからさまだ。これは、国がグローバリストに乗っ取られていて、政権に就いているのは、腐敗したマリオネットだけだということを、誰の目にもわかるように示してしまったようなものだ。

アメリカでは、国防長官のロイド・オースティンが、今年になって10日間も行方が知れず、内密に病院にいたことがわかった。中近東で戦闘が行われているというのに、国防長官と連絡が取れない状態で、それについて大統領も問題にしていなかったのだ。これは、この政治家たちがマリオネットにすぎなくて、アメリカの政治はそれとは関係のないところで動かされているということを、示してしまったようなものだ。政権を取っている政治家たちは、グローバリストの言うなりに動いて、お金をウクライナやイスラエルの「灰色の男たち」にまわすためだけにいるようなものなのだ。

ウクライナでは、事業家で元政治家のアンドレイ・デルカッチが、イタリアのジャーナリストとのインタビューで、2022年春に、ハンター・バイデンのガス会社ブリスマから、ウクライナのメディアに6百万ドルが支払われたということを暴露していた。このお金が、ウクライナでのメディア操作や言論弾圧や反政府派弾圧に使われたというのだ。それでウクライナでは、野党も禁止になり、正教も禁止になり、反政府発言で何年の刑務所に監禁できるようになった。デルカッチはそのために、政界を追われたようなのだけれど、そのことが今、暴露されているというのも、支配構造の解体が進んでいる徴のように思える。

今年になってから、グローバリストが西側諸国の政権を乗っ取っていて、国民を搾取しているというのが、あからさまに見えてきてしまっているようだ。それがもはや、陰謀論系の情報に通じている人たちの間だけではなく、普通の人でも納得できるような明瞭さで見えるようになってきている。フランス内閣のキャスティングにしても、もう体裁を整えている余裕もないように思える。その一方で、ドイツの農家やテキサス州のように、もう立ち上がらないと、本当に先がないというようなところまで追い詰められてもいる。

それを見ていると、あれほどに変わらないと思えていた世界の支配構造も、もう解体のプロセスが始まっているように思える。支配構造を保つ力がなくなっていけば、テキサス州のように、中央政府に逆らって自治権を行使し始める自治体も増えていくのかもしれない。そのために攻防戦が繰り広げられたりもするのだろうけれど、もはや支配構造が解体していく方向は、変わらないのではないかと思う。

ロシア大統領プーチンは、2024年前半で世界経済の構造が大きく変わると言っていたけれど、それはグローバリストの「灰色の男たち」にお金がまわらなくなることを意味するわけで、そのことからして、今年の前半には、西側諸国の支配構造も、解体が進んでいくのじゃないかという気がする。

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画像は、14日の太陽。


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