「今時」

これが、今時の戦略なのだろう。

Bitcoinなどの暗号資産を利用して戦争資金を集め、Telegramで集めたメンバーを利用して戦争相手国の経済インフラをダウンさせる。

SNSに真偽不明な動画を共有するために、NFT、いわゆるブロックチェーンを利用して拡散し、相手国から大企業の撤退を促すレジスタンス活動で戦局をコントロールしようとする。

確かに経済崩壊を促せば妥協を引き出せるし、成果もそれなりに上げているのかもしれない。

自国民を守るためと言う使命に踊らされているが、それが人の死や暮らしに直結しているという意識は薄いだろう。

ともすれば当事者意識のない人たちだし、資金源がどこから提供されたのかも怪しい。手を出してこないアメリカやユダヤかもしれない。

使用するテクノロジーは変われど、結局はバーチャル戦争の域を出ていないように思う。道具は違えど手段と目的は変わらない。槍で戦おうがミサイルで戦おうが、戦争は戦争。

遥か過去に僕はデータベースの技術書を書いていた。データベースは情報の保存庫であり、リレーショナルされたデータの引き出し方により、無機的な情報が有機的な情報に変わる。

この事は、僕がIT技術者であった頃、当時は企業戦略において非常に有効な手段であった。

一つは資金集めに利用し、一つはライバル企業に痛手を負わせるために利用した。そしてもちろん、レジスタンス活動の情報源としても有効である。

テクノロジー的には今の技術に比べてチープだが、人間の思考などというものに過去も現在も大きな隔たりはない。

客のビッグデータをサマリーすれば行動予想は立つ。客が求める機能の搭載に投資を求めることはできるだろう。

他社の機能を解析すれば機能搭載の傾向のサマリーから次製品の予想は立つし、他社の営業的な空白スポットを見つけて出店戦略も練れる。

で、それで何が変わったのか。

経済を活性化するために、必要もない機能を買わされ、まだまだ使える技術や製品を捨てさせるという悲劇だ。

廃棄が正義となる社会。いつも被害者は企業ではなく個人。

ウクライナの話に戻れば、今時の戦争の形の一つではあるが、被害者は常に同じである。市民の犠牲の上に戦争を楽しむ輩が増えているだけだ。

僕はこういったメディアの取り上げ方が好きではない。戦車だろうが戦闘機だろうが、どれもITという名の当事者意識の薄い武器を使い、相手国の市民の命を弄んでいるに過ぎない。

今時の戦争。

ITは誰かを困らせるために使用するのではなく、誰かを助けるために使用してもらいたいと、元IT技術者として、常に思う。


では、おやすみなさい。

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