【坊主憎けりゃ袈裟まで憎い?】

いちいち大納得のご意見なので、私も日本国外に住む日系米国人として、一言付け加えさせて頂きます。

昔日本で「鬼畜米英」と敵を一方的に人間以下のものとして描写していたように、米国では昭和天皇を「眼鏡をかけた出っ歯の猿」のような漫画化した描写で嘲り、日本を非難していました。日本はドイツ・イタリアとも同盟を結んでいたにもかかわらず、日系人だけが財産を没収され、ビジネスを二束三文で叩き売りせざるを得ない状況に追いやられ、まるで人権無視の強制収容所に入れられた事実に対して、何十年もの抗議活動の末、やっと謝罪がなされました。

米国ではそんな教訓も活かされず、今度は日本叩きならぬロシア叩きがさまざまな分野で起きています。メディア統制は大戦中さながらですし、ロシア人のアーティストやアスリートたちまで、素晴らしい才能を発揮する舞台から締め出される傾向がだんだんと強まっています。

戦争で、薬害で、公害で、原発で、これまでとことん政府とその関連機関に騙されて、未だなお一方的に流される「大本営発表」を鵜呑みにしている人がここ米国に多いのは、本当に情けないです。

個人的にポーランド系の友人が数人いて、彼ら・彼女らを通じてロシア系やウクライナ系の知り合いも増えました。ここでは、日系人が韓国系や中国系と仲良くなるのは、同じアジアの同胞として結構あるものですし、それと同様に、ロシア系もかつての敵国の人たちと仲良くやっています。

さて、今回彼らがどうしているか、気掛かりで聞いてみましたが、ポーランド系は自分達の家族や親戚がどうしているかの話に終始して、この地でのロシア系やウクライナ系の友人の話は出ませんでしたし、私も敢えて突っ込んで聞こうとは思いませんでした。今も、どう返事を書こうか躊躇しています。

「ウクライナ」という単語がとてもセンシティブな時代になりました。
ウクライナ人の中にも、隣国と血を交えてさまざまな「何ちゃら系ウクライナ人」が多く、「大本営発表」に辟易している人たちは多いはずです。

なのに選択肢は「これ一つ!」とばかりに大本営に不利な情報を片っ端から削除するこの国が、「自由と民主主義」の看板に自ら泥を塗っている事実を知った上で、ここから発信される大手メディア情報を読み取って頂きたいです。

また、この国のテレビ・ラジオ・インターネットを管理する国家機構が、どこからどうみても国防総省の声が一番幅を聞かせるような形になっていることも非常に大きな問題です。

ですからこの国のメディア情報を日本のメディアが翻訳している場合は、「健全な懐疑心」と「冷静な距離感」を持って接して頂きたいものです。かつて日系人を強制収容所に入れたのと同じメンタリティーを支持なさいますか? ハリウッドの特撮やメイクアップ技術が、動画や写真に全く使われていないとでも? 

常々そんなことを考えていた私は、今回の乗松氏のコラムが、しっかりとその警鐘を鳴らしていると思いまして、思わず無許可で勝手にシェアしちゃいました。ごめんなさい。是非読んでください。

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