【偽旗と戦争】

ここ100年くらいの戦争というのは、だいたいどちらかが一方的に攻撃してきたというので、それに対して防衛するためにということで全面的に戦争が始まるというのがパターンなのだけれど、このほとんどが実は偽旗だったという話がある。

偽旗というのはつまり、自分の国の建物なんかを自分で爆撃しておいて、それを他の国がやったのだと言って、その国に軍事攻撃し始めるわけだ。911はそういう偽旗だったと言われている。敵が航空機を乗っ取って特攻隊のごとく建物に突っ込み爆破させた、ということで、アメリカはテロ防止のためにとアフガンを爆撃することになった。ところがその後、どんな爆薬使ったにしても、飛行機が突っ込んだからって鉄筋の高層ビルをあんな風に破壊できるわけがない、ということがわかってきたのだ。それで、あれはどうやらアメリカが工作員に爆破させておいて、それを外国のテロリストのせいにして、戦争を始める口実にしたらしいということが見えてきた。

911が偽旗だったという話は、それから10年も経って少しずつ表に出てきたのだけれど、最初はなかなか信じられないような気分だった。いくらなんだって、自分の国の人間をあんなにたくさん建物もろともに吹き飛ばしたりするような政府があるだろうか? ほとんどの人たちは、そんなことがあるわけがないと思った。だけど、それから映画「スライヴ」が出て、内部告発する人も出、建築の専門家や飛行機の専門家たちが、こんな壊れ方は物理的にあり得ないと証明し始めた。さらにはお金の流れが表に出てきたりもして、少しずつそんなことがあるのだと納得し始めたのだ。

自分で爆破しておいて、敵がやったといい、メディアを操って、敵国への恐怖と憎悪をあおる。敵国をやっつけなければ平和はないように思わせ、平和を望む人たちを戦争に駆り立てる。平和のための戦争。口実はいつも同じだ。平和を望む気持ちそのものが、戦争のエネルギーへと転換されていく。

とりわけこの2年間のパンデミックで、多くの人は主流メディアを信用しなくなり、ネットから入ってくる現地情報などを調べるようになっていた。そんなときにウクライナで戦争が始まったのだ。主流メディアはロシアが一方的に攻撃しているように報道し続けているけれど、現地からの情報は、まるきり違うものだった。まさに偽旗に次ぐ偽旗の連続だったのだ。

そもそもウクライナ政府はウクライナ民族至上主義を取るナショナリストたちで、東側のロシア語地域を8年前から爆撃し続けていた。その東の地域がウクライナ政府から独立を宣言して、それをロシアが認め、独立を援助する取り決めに署名したのだけれど、その直後にウクライナはその地域への攻撃を強化したというのだ。そのため、ロシアは取り決めに従って軍事援助しなければならないことになった。つまり、ウクライナ政府はロシアが軍を出すようにと誘導していたようなものだった。

東の地域への爆撃は、ロシアがやったと発表され、西側の主流メディアはすべてそのように報道し始めた。現地からの情報もロシアのニュースも、ウクライナのナショナリストの軍が攻撃していたのだと言っていたけれど、その後ロシアからの情報が西側でブロックされ、情報の検閲が始まった。こんなことも、この2年間パンデミック情報で経験してきたから、もう私たちは知っている。西側の主流メディアはグローバルエリートたちのお金で動いていて、彼らの思い通りにどんな見え透いた嘘でも言い続けるのだということを。

西側の主流メディアは、ロシアが市民の住居を爆撃していると言っていた。だけど住民たちは、弾はウクライナ軍の方から飛んできたと証言している。ロシア軍は、ウクライナ住民を攻撃しようとするウクライナ軍を攻撃しているのだと。

ロシア軍が学校や幼稚園を爆撃したと主流メディアは伝えていたけれど、その幼稚園にウクライナ軍が陣取っている映像が現地から送られてきた。ウクライナ軍は学校や幼稚園を何と武器庫にしていたのだ。ロシアはウクライナの軍事施設や武器庫を狙って爆撃していたからだ。幼稚園ならば爆撃できないだろうというので、そういうところに武器を置いていたわけだった。

産科病棟がロシア軍によって爆撃され、しかもサーモバリック爆弾を使ったというので、ロシアは残虐行為を行っていると伝えられていたけれど、その産科病棟の下には、何とレベル4の危険度の生物兵器研究所があったという情報が入ってきた。ウクライナ政府がナショナリストたちに乗っ取られてから、アメリカは何十という生物研究所をウクライナに作らせて、危険度の高い生物兵器を開発していたというのだ。それを破壊されないように、何とその上に産科病棟を作って、妊婦や新生児たちを言わば人間の盾にしていたわけだった。

ロシア軍は、生物兵器を破壊しなければならないから、建物の中の人々をすべて避難させるようにと勧告したそうだ。だけどそれをウクライナは無視したらしい。つまり、病棟の人たちを犠牲にして、生物兵器を守ろうとしたのだ。殺傷力の高い危険な生物兵器を隠していることがわかっていたので、それを確実に破壊するために、ロシア軍はサーモバリック爆弾を使ったらしい。それで実際に死亡した人は5人ほどだったというのだけれど、ウクライナ側は何十倍もの数を発表した。ロシアは妊婦を攻撃するような非道なことをしていると言って、世界中の主流メディアはロシアへの恐怖と憎悪をあおることになった。

ロシア軍が原発を爆撃しようとしているというのも、やはり偽旗だったらしい。ウクライナの特殊部隊が、ロシア兵に変装して原発の敷地に忍び込み、訓練施設に放火したとロシア側は発表していた。それでロシアが原発を爆破しようとしていると言って、NATOに軍を出させるのが目的だったらしい。

ロシアはまずウクライナの空軍基地を爆撃し、それから生物兵器研究所を破壊し、原発を抑えた。それ以来、原発はロシア軍とウクライナの職員が共同管理しているというのだけれど、それもウクライナが原発で核兵器開発をしていたからなのだという。それをロシアに抑えられたので、偽旗作戦でロシアが原発を爆撃しようとしていると言い、NATOを動かして核兵器工場を取り戻そうということらしい。

事の両面を見ていると、これは偽旗に次ぐ偽旗の連続だ。すべてはロシアのせいだということになり、西側に経済制裁や軍事援助にさせようとする流れだ。この背景には、アメリカがいて、さらにその後ろにはグローバルエリートがいる。彼らが目指しているのは、ヨーロッパを戦争に巻き込み、経済を破壊して、ロシアもろとも支配下に入れることなのらしい。

その中で、ウクライナは西側のグローバルエリートたちにいいように利用されているような状況だ。ロシアとヨーロッパの間に位置する国だというので、駒にされたのだ。アメリカの国務省は、2014年のときにも巨額のお金を「ウクライナの民主化と安全のために」ということで投資していた。ウクライナで政権交代が起こり、ナショナリスト過激派の政府ができ、ロシア語地域への攻撃が始まったのがその後のことだ。ネオナチの部隊が組織され、子供や老人まで軍事訓練を受けさせていた。そうやってウクライナは軍事国家にされ、ロシアを戦争に巻き込むべく操作されていったのだ。

ところで今、NATOがウクライナ加盟を拒否して、ウクライナは騙されたことに気づき始めているのかもしれない。そもそもウクライナがいくら子供や女性まで戦争に駆り出したって、ロシアに勝ち目がないのは最初からわかっているようなことだった。それなのにウクライナがロシアが本当に軍を出すところまで挑発したのは、どうもNATOが軍事支援するからと口約束していたからだったらしいというのだ。それでゼレンスキーは早くNATOを動かしてくれとせっついていたらしい。それがちっとも動かないということになって、ゼレンスキーは裏切られたことに気づいたのかもしれない。ロシアとの交渉に応じる用意があると、直接モスクワに言ってきたのだという。

もしゼレンスキーがロシアに駆け込んで、すべてを暴露するからと司法取引するとしたら、どうだろう? この場合、それが一番賢い選択だと思う。ロシアがウクライナに要求しているのは、東ウクライナへの攻撃をやめることと、中立を守ること以外のことではない。つまり、アメリカの操作でネオナチ化する以前のウクライナに戻ること。

もしそうなったら、世界中がこの戦争のすべてが偽旗だったことを知るのかもしれない。西側メディアはあらゆる手を使って隠そうとするだろうけど、それでもすでに主流メディアを信用しなくなった人たちはどんどん増えていて、現地からの情報を伝えていくだろう。

ウクライナの紛争が始まってから、私たちは東と西の分裂という大きな地政学的テーマにとつぜん意識を向けることになった。パンデミックのことですでに世界を支配する力が存在していることに気づいていた私たちは、世界全体の支配構造というものを真近に見ることになったのだ。東西の緊張というのも、実はグローバルエリートたちによって人工的に作られたものにすぎなかったということを。

もし今、ウクライナがロシアに駆け込んで、すべてを暴露するという形で、和平が成立するとしたら? もしそうなったら、本当にこれが地球上で最後の戦争になるかもしれないと私は思っている。これまでの戦争がすべて偽旗とメディアの報道とで演出されたものにすぎず、もともと存在していなかった敵意をかき立てられていただけにすぎなかったことを世界中が知ったとしたら? そうなったら、すべての民族はもはやたがいに恐怖を持ち合う必要もなく、個と個として尊重し合い、共生していけるようになるんじゃないかと思う。

もうその時は来ているのに違いないと、私は思っている。

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画像は、東ウクライナの幼稚園に陣取るウクライナ兵

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