何が幸せかと思うものは、人によって違います。
もちろん仏教は本当の幸せとは何かを教えられたものですが、いきなり、これが幸せだから信じなさいと言っても、相手は信じるものではありません。
だから、仏教では相手が何が幸せだと思うか、それに合わせて教えを説かれる。
たとえば、お金が幸せだと思う人にはお金が儲かる教えを説くし、出世が幸せだと思う人にはどうしたら出世できるかを説く。
人によって求めるものが違うから、その人その人に合わせて教えを説く仏教も、人によって違った教えになる。
でも、その人に合わせて教えを説きながら、同時に心にも目を向けるようにしてゆく。
結局、何をしても、どんなものを手に入れても、心が幸せでなければ幸せを感じない。
心の幸せこそ、本当の幸せなんだと段々と導いてゆく。
入口は一人一人違うが、最後は同じ心の世界へと導くのが仏教なのです。
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