「食料不足が来る」

食料安全保障とは何か。

僕の講演を聞いてくれた方は理解してくれていると思う。

農水省の言う食料安全保障とは、国内供給が不可能になった時に、輸入元を確保すること。

それは決して間違いではないが、国内の食料自給はほぼできていない現状において、最もリスクがあるのは輸入が止まること。

食料安全保障を考えるなら、国内の自給率を上げる方が現実的だ。輸入が止まるということは、他の経路も止まるということに他ならないから。

日本の化学肥料はほぼ輸入である。窒素を作る天然ガス、リン鉱石、カリ鉱石はほぼ100%海外に依存する。

有機肥料も輸入穀物が元であるのだから、国際情勢が悪化すれば、日本は食料生産が出来なくなる可能性がとても高いのである。

さらには、種子も輸入に頼る。輸入が止まれば、もう完全にお手上げである。

いや、現実に肥料は高騰し、種子は減り、食料価格も高騰し、食料不足が懸念されている。

僕がどんなに声を上げても、所詮小さな声であり、すぐにかき消されてきた。

今の状況が起こりうることを想定して、長く伝えてきたつもりだったが、全くもって力及ばすである。

だから、個人相手に自給農を伝え始めた。国に頼っている場合ではない。自分の身は自分で守らなければならない。

自家採種し、自分の農地で、無肥料で、そして無農薬で野菜や穀物を作る。全ては無理でも、知識だけはつけておく。

自給できる目星だけはつけておいて欲しいと思っている。

そして、恐れていたことが現実となりつつある。

911、311と続き新型コロナウイルス、そして戦争。チャンスはたくさんあったのに、それでも動けない人が多かった。

このままでは、食料不足によるパニックが起きてしまう。

まだ間に合うだろう。今からでも遅くはない。自給できる力をつけよう。種を採種しよう。

それだけで自分や家族や地域を守ることができる。

僕も諦めず、更に伝え続けていこうと思う。

その日が来るまで。

さて、無肥料で栽培したお米で、みんなで米糀を醸し、そして味噌を仕込む。良い香りに包まれて今日も楽しく充実した一日だった。

では、おやすみなさい。

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