【質問】

二つの自分について、教えて下さい。

【回答】

誰もが悔いのない生き方をしたいと願っています。
多くの人は「自我」を崩さない為に生きているだけで、
「本当の自分」を見せないように生きています。

そして、
「これでは私の人生ではない」と思って、
「ありのままの自分」を隠さずに出してゆこうと思ったとしても、

今度は「ありのままの自分」が「自我」となって、その我を崩さないように生きるだけです。

その証拠に「ありのままの自分」で生きてゆきたいと思って出しても、

それを否定されると腹を立てたり、「そんな人とは付き合いたくない」と言って、切ってしまいます。

結局、私たちは「我が自分だ」と思って、その自分に価値を置いて「上だ」と思って生きているのです。

だから、自分を下にされてしまうと「我」を保つことができずに、
「我以外の自分」がないので、

「何も無い自分」が見えて、
「我」を守ろうとして、怒りを起こすのです。

真実から言ったならば、
自分に「本当の自分を隠す我」があったからと言って、
「我」を否定することはせずに、
「本当の自分」があることを伝えてゆきます。

その時、
「これが本当の自分だから認めてくれ」と上から目線で見せるのではなく、
「すみません、すみません」
こんな自分があることを、下から認めてもらおうとします。

「自我」から見たら、
「自我」は上で「本当の自分」は下です。

それを、上にしようとはせず、
下は下のままで、認めてもらう。

みんなが思っている自分は、
「本当の自分」ではありません。

「私にはこんな心があります」と、頭を下げながら、醜い自分を見せてゆく。

自分の中にある「本当の自分」を、「これが正しいのだ」と正当化することはせず、
「下は下のまま」「すみません」と伝えてゆく。

「本当の自分」は、下のままでいい。悪くてもいい。

こんな自分があることは仕方がないことだから。

そうして、
みんなの前で見せる「自我」と、
自分の中にある「本当の自分」

この二つの自分があることを、
自分で自分を許してゆく。

どちらか一つにするのではない。
「自我」も「本当の自分」も、両方ともに自分と認める。

そうして「二つの自分」を生きてゆくのが、仏法なのです。


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