報道されない、ファイザー経口薬の問題点
2022年2月10日、ファイザーの飲み薬「パキロビッドパック」が特例承認された。(主要解析データは774人)
●用法・用量に問題。成人及び12歳以上で体重40キロ以上の小児に投与される。しかし、臨床試験は18歳未満はデータがない。12歳以上で体重40キロ以上は成人のデータで推定したという。12歳は推定で下げた年令。子どもの安全は確保できていない。
●この経口薬は高血圧など他の病気で飲んでいる100成分を超える薬と併用できない。高齢者には使えない可能性が高い。(薬品成分、商品名が公開されているのでチェックされたい)。
●薬群の副作用は味覚不全、下痢、軟便、浮動性めまい、悪心、嘔吐、消化不良、胃食道逆流性疾患、胆管異常、発疹、筋肉痛、高血圧が記載されている。感染者の744人(96.1%)は薬もいらず、入院もせず回復するのに、薬群は副作用が出る。
●「パキロビッドパック」のセールスポイントは入院や死亡を88%減少させるという。この88%は消費者が考える88%とは意味が違う。入院・死亡の30人の中で薬群は88%の減少ということ。
●コロナに感染している人を無作為に2群に分け、パキロビッドパックと偽薬を飲ませた。薬群(389人)と偽薬(385人)を28日間追跡した。
「入院」は薬群で3人(0.8%)、偽薬群は27人(7.0%)で薬群が偽薬より88%少ないという。0.8%と7.0%の比をとって88%としている。一般人は感染者全体(774人)の88%が薬で守られると考える。これが誤解を生む。数字で素人を騙すことになる。このような場合は3人と27人と書き、誤解が生じないように確認の上処理すべきだ。
●感染者774人で入院は30人(3.9%)だが、この人数が他の調査と矛盾しないか検証も必要だ。
比較できる良いデータがないが、参考に、東京都の2022年2月10日で陽性者は759,431人で入院は4,131人(0.54%)だ。この臨床試験は3.9%で都の入院の7.2倍も多い。もともと入院は医師や本人・家族の要望があるので、薬の効果を見るのによい指標ではない。人為的な要素が大きすぎるからだ。
●死亡は「理由を問わない死亡」とされ、薬群が0人で、偽薬群が28日間に7人(1.8%)の死亡だ。この死亡1.8%を検討する必要がある。ジョンホプキンス大学の集計で世界の死亡率は1.43%だ。米国は1.18%、インド1.19、フランス0.63、イギリス0.88%、イタリア1.26、ドイツ1.01%、日本のコロナの死亡率は0.55%だから3.2倍も多い。この臨床試験は理由を問わない死亡としているが、多すぎるようだ。
●この臨床試験で偽薬群の死亡や入院が高い。この臨床試験は藥群と偽薬群のマッチングが科学に耐えうる方法でやられたのか検討が必要。こうした問題が起きるのは、薬効検定の試験を利害企業の研究だけ承認するからだ。企業のデータだけでなく、公の機関もしくは中立性を承認された研究機関のデータが必要である。緊急事態を大義に認証した薬は国の責任でその効果、安全性を確認する試験が必要である。
●医薬品は諸刃の剣だ。パキロビッドパックが2種類の薬の組み合わせというのが厄介だ。薬害が起きたらどちらが原因かわかりにくい。被害者に証明は無理だ。

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