#学校へのお手紙約1600通を発送しました✉️

大阪府下すべての市町村の全公立小学校と聴覚支援学校、一部市の幼稚園・こども園・中学校に向けて、おおさか 素顔の子育て会のお母さん達と準備してきたお手紙約1600通を発送しました☺️

会の有志のお母さん達が作ったマスクをテーマにしたチラシ、先日ここに書いた↓原口先生のお話し会の案内と、思いを込めたお手紙を添えて🕊
https://www.facebook.com/100003058167918/posts/4624600810985145/?d=n
1年くらい前から、ねんねの娘の傍らで思いを綴ったり、情報のまとめページを作ったり、微力ながら自分にできることをやってきましたが、最近は日増しに超活発化する娘との追いかけっこで発信からも若干遠ざかりつつありました…😂そんな中、Ayano Tsutsumiさんはじめ福岡の皆さんの取り組みを知って、お手紙なら私にもできる! とヒントとパワーをもらいました🌟
この約1600通ものお手紙は、
切手代に充てるための寄付や自ら学校への配達を申し出てくれたたくさんのお母さん達の深い愛情、
膨大な印刷や作業への多方面の方々からのご協力、
全国の皆さんの愛ある活動からもらったエネルギー、
子どもを守りたいたくさんの方々のいっぱいの想いに支えられて、カタチになりました🌱
自分の心に向き合って、目の前にいる子どもの気持ちに寄り添って、悩みながら子どもを守ろうと行動されている皆さんと一緒にこのお手紙に関われたことは喜びでした🥰そんな皆さんの生き生きした前向きなエネルギーがいっぱい込められたお手紙です✉️
みんな、それぞれのやり方で、それぞれにとって大切なものを守ろうとしています。

だからこそ、立場や意見の違いを越えて、すべての大人が心を合わせ、本当に目の前にいる子ども達を守る方向へとともに一歩踏み出す勇気になりますように…。

子どもが好きで、教育に夢を持って先生になり、
今子ども達の1番近くにいて日々難しい現実と直面し、
様々な意見の異なる保護者や地域の人達の狭間で、疲れ苦しんでいる先生方の心に届きますように…🙏
#子ども達の幸せな子ども時代を守ろう
#自分自身や子ども達に恥じない大人の姿を見せたい

✉️小・中学校(先生用)向けお手紙

学校長ならびに教職員の皆さま 

突然のお手紙、失礼いたします。 
私達は、「おおさか素顔の子育て会」という大阪府下で様々な年代の子ども達を育てている母親達の有志のグループです。子ども達が心身健やかに幸せな子ども時代を過ごせるようにと願い、マスクをはじめとする感染症対策について勉強し、模索しながら各所に働きかけてきました。 

この度、私達が思いを込めて作った『子どものマスク』をテーマにしたチラシをお送りさせていただきました。 
これは、特定の保護者の意見として特定の学校に向けたものではなくて、すべての子ども達の健やかな成長を願い、大阪府下の全小学校および一部市の幼稚園、中学校に向けて順次お送りさせていただいているものです。 
このお手紙と同封のチラシ、添付資料を先生方で回覧していただいて、こういった思いを持つ保護者がいる事を知っていただき、立場や意見の違いを越えて、ともに考えるきっかけになればと願っております。 

この2年近く、先生方におかれましては、様々な保護者や地域の方の意見を受け止め、ガイドラインを守り、学校生活を続けていくために、並々ならぬご苦労の連続とご心労のほど、お察し申し上げます。日々苦渋の選択を迫られながら、子ども達のためにご尽力くださっていること、改めて深く感謝いたします。 

しかしながら、イギリスやオランダ、スウェーデン、アメリカなど日本より感染症被害の大きな諸外国であっても、マスクを強いられることなく健康的に学校生活を送っている国や地域もあります。それは、子どもはそもそもACE2受容体が少ないため感染(感染と陽性は異なります)や重症化はしにくく、それよりもマスクの常時着用がもたらす弊害の方が問題視されたためです。 
一方で、日本は世界でも類をみないほど低い水準の感染状況が続いておりますが、2年近く過剰な対策を講じることで子ども達の呼吸を妨げ、自己肯定感を損なわせ、情緒の発達を阻害してまいりました。取り戻すことのできない時間を奪ってきてしまい、子ども達に対して本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。これは我々大人全体に責任があることだと感じております。 
 
ただ、これから5〜11歳までワクチン接種を拡大しようという社会情勢の中、早々にガイドラインが緩和されることは現実的に難しいと思われます。 
以前、私達がそれぞれの市で教育委員会に要望書を提出しました折に、すぐさま一律で子どものマスクを選択制にするのは難しいが、個々のケースで対応しているので活用して欲しいと回答いただきました。 
ですから、もしも子ども達からマスクを外して通学したいという希望があった際や、しんどくてマスクを外したいといった場面において、どうか柔軟にご対応いただきたいというのがまず私達の願いです。 

呉市の谷本誠一議員が、昨年7月に文科省健康教育食育課の責任者へ問い合わせた際の答弁で、『「新型コロナに関する衛生管理マニュアル」にある「体育(部活を含む)を除き原則マスク着用」は強制ではなく、県教育委員会や市教育委員会に対しては「お願い」と解釈して問題がない、また校長から児童生徒へのマスク着用の推奨も、義務付けではなく、強制力が伴わない「お願い」と認識して問題がない』と確認されておられます。強制力がないということは、マスクを外したいという希望の子どもに応じて「マスクをさせない」でいることにおいては、先生方に責任の所在もないと解釈できると思われます。 

学校でクラスターが発生したとなると、これまで先生方も保護者も大変な思いをし、子ども達はより我慢を強いられてきた現実があるのは確かです。 
しかしながら、世界的に権威のある医学誌JAMAに公表されたドイツの研究によると、呼吸回数の多い子どものマスク着用時の吸入空気中の二酸化炭素の平均値は、着用後わずか3分後には、許容限度の6倍以上もの大変危険なレベルになり、高炭酸ガス血症に起因する障害につながると警告されています。新陳代謝が活発な成長期の子ども達にとって、酸素欠乏や二酸化炭素過多がもたらすダメージは大人よりも深刻で、また体質にも個人差があります。マスクをするのが苦しいと感じるのは、体が発している異常事態のシグナルです。感染対策のために無理をして、健康を損なっては本末転倒になってしまいます。さらに、マスクの常用が長期化して酸素欠乏が慢性化しているため、体への負担は減っていないのに苦しいという自覚症状が薄いという問題が子ども達の間でもみられ、大変危惧しています。 
マスクをするのが苦しい子はもとより、たとえば発言しない時はマスクを外す、運動中はもちろんのこと換気の良い屋外では登下校中も外すなど、なるべく子ども達がマスクを外せる時間を増やしてあげることはできないでしょうか。 

また、子ども達の間で同調圧力がはたらいているという話もたびたび耳にし、心が痛みます。特に思春期の子ども達にとっては、非常に深刻な問題です。マスクをしている子もしていない子も気持ちよく学校で過ごせるように、マスクのメリット・デメリットや着脱の自由があることを記載した資料等を校内に掲示したり、保護者あてのお便りに記載していただくことはできないでしょうか。 
マスクをする事もしない事も、個々の事情や気持ちに寄り添い、お互いを尊重し合えるやわらかな空気が醸成されていくことを願ってやみません。 

私達は子ども達に、色んな考えの人達と対話によって折り合いを見つけながら一緒に生きていく力や、自分の頭で考えて自分の行動に責任を持つ姿勢、おかしいなと感じることに対して見て見ぬふりをしない勇気を育んで欲しいと思っています。そして、大人がまずその見本を示すことが必要だと思っています。 
1人1人にできることはわずかですが、子ども達にとって大変な苦難の時だからこそ、大人達1人1人が自分自身や子ども達に恥じない行動をし、そんな大人達の背中を子ども達の心に残せるように…と願っております。 

ここまで大変長くなりましたが、要点を以下にまとめます。 

・このお手紙と同封のチラシ、添付資料を先生方で回覧してください(チラシと添付資料はPTA役員の保護者様とも共有いただけますと幸いです)。 

・マスクを外したいという子ども達を尊重し、「マスクはちゃんとつけないといけない」という圧力の緩和をお願いします。 

・授業中に発言しない時は顎までずらしてもよい、換気の良い屋外では登下校中も外す、などメリハリのあるマスク着用ルールを検討してください。 

・体育やクラブ活動時など運動の際には、『しんどかったら外してもいいよ』ではなく『外さないといけない』ことを明確に教えてあげてください。子ども達は先生から明確な指示がないと、しんどい状況でも外せずに我慢をしてしまいます。 

・子ども達の間で同調圧力がはたらかぬよう、マスクのメリット・デメリットや着脱の自由があることを記載した資料等を校内に掲示したり、保護者あてのお便りに記載してください。 

もし、先生方のご意見やご感想などありましたら、お寄せいただけると幸いです。 

最後になりますが、2020年コロナ禍の初年度、学校であるがゆえに必要な「“感染予防対策”と“学びの質”の狭間にある落としどころ」の見極めに力を注ぎ、単に「できない」を選択するのではなく「どうしたらできるか」を必死に探り続けた学校があります。 
その結果、ほぼ例年通りの行事をこなされたのを最後に、昨年定年退職された元公立中学校校長の原口先生にお越しいただいて、3月12日(土)大阪市内にてお話し会を開催いたします(詳細は同封の案内をご覧ください)。 
原口先生は、この感染症が問題になった当初から、まずはご自身が各方面の専門家に直接アタックされては学びを深め、そこで得た知識をもとに、子ども達にも「健康な人がマスクを常着することで生じるデメリットも含めて、主体的に判断できる力」を養うための具体的な支援を実践されました。また、先生や保護者、子ども達、そして地域の関係者達とも、深い学びを維持するための対話を繰り返されたとのことです。 
そんな先生のご経験と教育への思いを共有していただき、5〜11歳の子ども達がワクチンを接種する可能性のある春休みを目前に、本当に子どもを守るために大人には何ができるのか学び合う機会になればと願っております。 
ご多忙の中、会場までお越しいただくのは難しいと存じておりますが、後日録画配信も予定しております。1人でも多くの教育関係の方々にお話を聞いていただきたいという思いから、教職員の皆さまは無料でご参加いただけます。 

冷静に現実を俯瞰して、目の前にいる子ども達の健やかな心身の成長を真に守る方向へ転換を促していくために、ともに子ども達の1番身近にいる大人として、対話を深め突破口を見出していけたらと切に願っております。 

長文をお読みいただきありがとうございました。 

おおさか素顔の子育て会 一同 
✉️小・中学校(PTA用)向けお手紙

PTA会長ならびに役員の保護者の皆さま 

突然のお手紙、失礼いたします。 
私達は、「おおさか素顔の子育て会」という大阪府下で様々な年代の子ども達を育てている母親達の有志のグループです。子ども達が心身健やかに幸せな子ども時代を過ごせるようにと願い、マスクをはじめとする感染症対策について勉強し、模索しながら各所に働きかけてきました。 

この度、私達が思いを込めて作った『子どものマスク』をテーマにしたチラシをお送りさせていただきました。 
これは、特定の保護者の意見として特定の学校に向けたものではなくて、すべての子ども達の健やかな成長を願い、大阪府下の全小学校および一部市の幼稚園、中学校に向けて順次お送りさせていただいているものです。 
このお手紙と同封のチラシ、添付資料をPTA役員の皆さまで回覧していただいて、こういった思いを持つ保護者もいる事を知っていただき、意見の違いを越えて、ともに考えるきっかけになればと願っております。 

この2年近く、PTA役員の皆さまにおかれましては、コロナ禍でイベントの実施もままならない中、子ども達のためにご尽力くださっていること、深く感謝いたします。 

しかしながら、イギリスやオランダ、スウェーデン、アメリカなど日本より感染症被害の大きな諸外国であっても、マスクを強いられることなく健康的に学校生活を送っている国や地域もあります。それは、子どもはそもそもACE2受容体が少ないため感染(感染と陽性は異なります)や重症化はしにくく、それよりもマスクの常時着用がもたらす弊害の方が問題視されたためです。 
一方で、日本は世界でも類をみないほど低い水準の感染状況が続いておりますが、2年近く過剰な対策を講じることで子ども達の呼吸を妨げ、自己肯定感を損なわせ、情緒の発達を阻害してまいりました。取り戻すことのできない時間を奪ってきてしまい、子ども達に対して本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。これは我々大人全体に責任があることだと感じております。 

ただ、これから5〜11歳までワクチン接種を拡大しようという社会情勢の中、早々にガイドラインが緩和されることは現実的に難しいと思われます。 
以前、私達がそれぞれの市で教育委員会に要望書を提出しました折に、すぐさま一律で子どものマスクを選択制にするのは難しいが、個々のケースで対応しているので活用して欲しいと回答いただきました。 
ですから、もしも子ども達からマスクを外して通学したいという希望があった際や、しんどくてマスクを外したいといった場面において、学校に柔軟にご対応いただきたいというのがまず私達の願いです。 

マスクの効果が謳われる背景には、マスクは飛沫の拡散を防ぐという実験室やコンピュータのシミュレーションによる検証結果があります。飛沫=ウイルスとみなし「飛沫を防げば感染を防げる」とされていますが、現実には6000人以上を対象にしたデンマークの大規模マスク研究で、一般人の使用状況下では感染予防効果が見られなかったという結果もあります。マスクの常用が免疫の低下を招いているのかもしれませんし、外で空気中に吐き出せば数分で感染力を失うウイルスをマスクに付着させて家に持ち帰り、家庭内感染を増やしていると指摘する医師もいます。逆に、マスク越しに飛沫を吸い込むと小さな粒径のエアロゾル化して肺のより深くまで到達し、感染性・重症化および死亡リスクがより高まるという研究などもあります。 

とはいえ、学校でクラスターが発生したとなると、これまで先生方も保護者も大変な思いをし、子ども達はより我慢を強いられてきた現実があるのは確かです。 
しかしながら、世界的に権威のある医学誌JAMAに公表されたドイツの研究によると、呼吸回数の多い子どものマスク着用時の吸入空気中の二酸化炭素の平均値は、着用後わずか3分後には、許容限度の6倍以上もの大変危険なレベルになり、高炭酸ガス血症に起因する障害につながると警告されています。新陳代謝が活発な成長期の子ども達にとって、酸素欠乏や二酸化炭素過多がもたらすダメージは大人よりも深刻で、また体質にも個人差があります。マスクをするのが苦しいと感じるのは、体が発している異常事態のシグナルです。感染対策のために無理をして、健康を損なっては本末転倒になってしまいます。さらに、マスクの常用が長期化して酸素欠乏が慢性化しているため、体への負担は減っていないのに苦しいという自覚症状が薄いという問題が子ども達の間でもみられ、大変危惧しています。 
マスクをするのが苦しい子はもとより、たとえば発言しない時はマスクを外す、運動中はもちろんのこと換気の良い屋外では登下校中も外すなど、なるべく子ども達がマスクを外せる時間を増やしてあげることはできないでしょうか。 

また、子ども達の間で同調圧力がはたらいているという話もたびたび耳にし、心が痛みます。特に思春期の子ども達にとっては、非常に深刻な問題です。マスクをしている子もしていない子も気持ちよく学校で過ごせるように、マスクのメリット・デメリットや着脱の自由があることを記載した資料等を校内に掲示したり、保護者あてのお便りに記載していただくことはできないでしょうか。 
子どもにマスクをさせるさせない、ワクチンを接種させるさせない、保護者によって選択は異なれど、その根底にあるのは、子ども達の心や体を守りたい、早く通常の生活を送らせてやりたいという共通した思いであるはずです。しかしながら、その思いが強すぎるあまり、大人達の間で差別や歪み合いが生じ、そのしわ寄せによって子ども達が苦しめられているように思います。 
子どもの世界は大人の社会の濃縮図だといわれます。マスクをする事もしない事も、個々の事情や気持ちに寄り添い、お互いを尊重し合えるやわらかな空気が、まず大人達の間から醸成されていくことを願ってやみません。 
 
私達は子ども達に、色んな考えの人達と対話によって折り合いを見つけながら一緒に生きていく力や、自分の頭で考えて自分の行動に責任を持つ姿勢、おかしいなと感じることに対して見て見ぬふりをしない勇気を育んで欲しいと思っています。そして、大人がまずその見本を示すことが必要だと思っています。 
1人1人にできることはわずかですが、子ども達にとって大変な苦難の時だからこそ、大人達1人1人が自分自身や子ども達に恥じない行動をし、そんな大人達の背中を子ども達の心に残せるように…と願っております。 

ここまで大変長くなりましたが、要点を以下にまとめます。 

・このお手紙と同封のチラシ、添付資料をPTA役員の皆さまで回覧してください(チラシと添付資料は先生方とも共有いただけますと幸いです)。 

・マスクを外したいという子ども達を尊重し、「マスクはちゃんとつけないといけない」という圧力の緩和をお願いします。 

・授業中に発言しない時は顎までずらしてもよい、換気の良い屋外では登下校中も外す、などメリハリのあるマスク着用ルールを検討してください。 

・体育やクラブ活動時など運動の際には、『しんどかったら外してもいいよ』ではなく『外さないといけない』ことを明確に教えてあげてください。子ども達は先生から明確な指示がないと、しんどい状況でも外せずに我慢をしてしまいます。 

・子ども達の間で同調圧力がはたらかぬよう、マスクのメリット・デメリットや着脱の自由があることを記載した資料等を校内に掲示したり、保護者あてのお便りに記載してください。 

※なお、お手紙の送付時期が年度末になっておりますが、次年度のPTA役員の皆さまにも共有いただけますと幸いです。 

もし、皆さまのご意見やご感想などありましたら、お寄せいただけると幸いです。 

最後になりますが、2020年コロナ禍の初年度、学校であるがゆえに必要な「“感染予防対策”と“学びの質”の狭間にある落としどころ」の見極めに力を注ぎ、単に「できない」を選択するのではなく「どうしたらできるか」を必死に探り続けた学校があります。 
その結果、ほぼ例年通りの行事をこなされたのを最後に、昨年定年退職された元公立中学校校長の原口先生にお越しいただいて、3月12日(土)大阪市内にてお話し会を開催いたします(詳細は同封の案内をご覧ください)。 
原口先生は、この感染症が問題になった当初から、まずはご自身が各方面の専門家に直接アタックされては学びを深め、そこで得た知識をもとに、子ども達にも「健康な人がマスクを常着することで生じるデメリットも含めて、主体的に判断できる力」を養うための具体的な支援を実践されました。また、先生や保護者、子ども達、そして地域の関係者達とも、深い学びを維持するための対話を繰り返されたとのことです。 
そんな先生のご経験と教育への思いを共有していただき、5〜11歳の子ども達がワクチンを接種する可能性のある春休みを目前に、本当に子どもを守るために大人には何ができるのか学び合う機会になればと願っております。 
ご多忙の中、会場までお越しいただくのは難しいと存じておりますが、後日録画配信も予定しております。1人でも多くの方にご参加いただけますと幸いです。 

冷静に現実を俯瞰して、目の前にいる子ども達の健やかな心身の成長を真に守る方向へ転換を促していくために、ともに心を一つにして、対話を深め突破口を見出していけたらと切に願っております。 

長文をお読みいただきありがとうございました。 

おおさか素顔の子育て会 一同
✉️幼稚園向けお手紙

園長ならびに幼稚園教諭の皆さま 

突然のお手紙、失礼いたします。 
私達は、「おおさか素顔の子育て会」という大阪府下で様々な年代の子ども達を育てている母親達の有志のグループです。子ども達が心身健やかに幸せな子ども時代を過ごせるようにと願い、マスクをはじめとする感染症対策について勉強し、模索しながら各所に働きかけてきました。 

この度、私達が思いを込めて作った『子どものマスク』をテーマにしたチラシをお送りさせていただきました。 
これは、特定の保護者の意見として特定の学校や園に向けたものではなくて、すべての子ども達の健やかな成長を願い、大阪府下の全小学校および一部市の幼稚園、中学校に向けて順次お送りさせていただいているものです。 
このお手紙と同封のチラシ、添付資料を先生方で回覧していただいて、こういった思いを持つ保護者がいる事を知っていただき、立場や意見の違いを越えて、ともに考えるきっかけになればと願っております。 

この2年近く、先生方におかれましては、様々な保護者や地域の方の意見を受け止め、ガイドラインを守り、幼稚園生活を続けていくために、並々ならぬご苦労の連続とご心労のほど、お察し申し上げます。日々苦渋の選択を迫られながら、子ども達のためにご尽力くださっていること、改めて深く感謝いたします。 

しかしながら、イギリスやオランダ、スウェーデン、アメリカなど日本より感染症被害の大きな諸外国であっても、マスクを強いられることなく健康的に学校生活を送っている国や地域もあります。それは、子どもはそもそもACE2受容体が少ないため感染(感染と陽性は異なります)や重症化はしにくく、それよりもマスクの常時着用がもたらす弊害の方が問題視されたためです。 
一方で、日本は世界でも類をみないほど低い水準の感染状況が続いておりますが、2年近く過剰な対策を講じることで子ども達の呼吸を妨げ、自己肯定感を損なわせ、情緒の発達を阻害してまいりました。取り戻すことのできない時間を奪ってきてしまい、子ども達に対して本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。これは我々大人全体に責任があることだと感じております。 
 
ただ、これから5〜11歳までワクチン接種を拡大しようという社会情勢の中、早々にガイドラインが緩和されることは現実的に難しいと思われます。 
以前、私達がそれぞれの市で教育委員会に要望書を提出しました折に、すぐさま一律で子どものマスクを選択制にするのは難しいが、個々のケースで対応しているので活用して欲しいと回答いただきました。 
ですから、もしも保護者から子どものマスクを外して登園させたいという希望があった際や、子ども達からしんどくてマスクを外したいと希望があった際には、どうか柔軟にご対応いただきたいというのがまず私達の願いです。 

令和3年4月23日付け厚労省子ども家庭局保育課長からの通知「保育所等における新型コロナウイルスへの対応にかかるQ&A(第十報)」には、次のような記述があります。 
・子どもについてはマスク着用は求めていない。 
・特に2歳未満は推奨できない。 
・2歳以上についても原則マスクを外すようにする。 
・WHOは5歳以下の子どもへのマスク着用は不要と言っている。  
 
呉市の谷本誠一議員が、昨年7月に「市立保育所が、2歳以上の園児に対し原則マスク着用を求めている実態は、厚労省の通知に違反しているため、即刻各施設長に指導するべき」と呉市に進言され、それを受け呉市子育て施設課は保育施設長会議を招集し、呉市内の全保育園は公私立を問わず原則ノーマスクを徹底する通知を出されています。一方で、同じ子どもでありながら、幼稚園や認定こども園は文科省管轄であるという大人の事情だけで、マスク着用が推奨されているのが実情です。 

マスクの効果が謳われる背景には、マスクは飛沫の拡散を防ぐという実験室やコンピュータのシミュレーションによる検証結果があります。飛沫=ウイルスとみなし「飛沫を防げば感染を防げる」とされていますが、現実には6000人以上を対象にしたデンマークの大規模マスク研究で、一般人の使用状況下では感染予防効果が見られなかったという結果もあります。マスクの常用が免疫の低下を招いているのかもしれませんし、外で空気中に吐き出せば数分で感染力を失うウイルスをマスクに付着させて家に持ち帰り、家庭内感染を増やしていると指摘する医師もいます。逆に、マスク越しに飛沫を吸い込むと小さな粒径のエアロゾル化して肺のより深くまで到達し、感染性・重症化および死亡リスクがより高まるという研究などもあります。 

とはいえ、園でクラスターが発生したとなると、これまで先生方も保護者も大変な思いをしてきた現実があるのは確かです。 
しかしながら、世界的に権威のある医学誌JAMAに公表されたドイツの研究によると、呼吸回数の多い子どものマスク着用時の吸入空気中の二酸化炭素の平均値は、着用後わずか3分後には、許容限度の6倍以上もの大変危険なレベルになり、高炭酸ガス血症に起因する障害につながると警告されています。新陳代謝が活発な成長期の子ども達にとって、酸素欠乏や二酸化炭素過多がもたらすダメージは大人よりも深刻で、また体質にも個人差があります。マスクをするのが苦しいと感じるのは、体が発している異常事態のシグナルです。感染対策のために無理をして、健康を損なっては本末転倒になってしまいます。さらに、マスクの常用が長期化して酸素欠乏が慢性化しているため、体への負担は減っていないのに苦しいという自覚症状が薄いという問題が子ども達の間でもみられ、大変危惧しています。 
マスクをするのが苦しい子はもとより、なるべく子ども達がマスクを外せる時間を増やしてあげることはできないでしょうか。 

おじいちゃんおばあちゃんに感染させてはいけないという優しい気持ちから、苦しさを我慢して一生懸命大人の言いつけを守ろうと小さな体で頑張っている子ども達も多いのではないかと思います。「子どもはリスクが低いかもしれないが、子どもが大人、特に高齢者にうつすかもしれない」という理由もあって、幼く健康な子ども達にまでマスクが推奨されていますが、スコットランドにおけるヘルスケアワーカー世帯30万人を超える大人を対象にした研究で、子どもと同居する大人の方が感染リスクが低かったという結果が出たことが世界的な医学誌BMJに公表されています。 
 風邪をひいてはいけない、素顔のままでお友達とお話ししたり触れ合ってはいけない、幼い心にそう刷り込むことで、未来ある子ども達の将来にどんな影響があるのだろうか…と心配でなりません。子どもと触れ合うことで、大人は免疫力が上がって守られているんだよ、と安心させてあげたいと思うのです。 

また、子ども達の間で同調圧力がはたらいているという話もたびたび耳にし、心が痛みます。マスクをしている子もしていない子も気持ちよく園で過ごせるように、マスクのメリット・デメリットや着脱の自由があることを記載した資料等を、保護者あてのお便りに記載していただくことはできないでしょうか。 
子どもにマスクをさせるさせない、ワクチンを接種させるさせない、保護者によって選択は異なれど、その根底にあるのは、子ども達の心や体を守りたい、早く通常の生活を送らせてやりたいという共通した思いであるはずです。しかしながら、その思いが強すぎるあまり、大人達の間で差別や歪み合いが生じ、そのしわ寄せによって子ども達が苦しめられているように思います。 
子どもの世界は大人の社会の濃縮図だといわれます。マスクをする事もしない事も、個々の事情や気持ちに寄り添い、お互いを尊重し合えるやわらかな空気が、まず大人達の間から醸成されていくことを願ってやみません。 

私達は子ども達に、色んな考えの人達と対話によって折り合いを見つけながら一緒に生きていく力や、自分の頭で考えて自分の行動に責任を持つ姿勢、おかしいなと感じることに対して見て見ぬふりをしない勇気を育んで欲しいと思っています。そして、大人がまずその見本を示すことが必要だと思っています。 
1人1人にできることはわずかですが、子ども達にとって大変な苦難の時だからこそ、大人達1人1人が自分自身や子ども達に恥じない行動をし、そんな大人達の背中を子ども達の心に残せるように…と願っております。  

ここまで大変長くなりましたが、要点を以下にまとめます。 

・このお手紙と同封のチラシ、添付資料を先生方で回覧してください。 

・マスクを外したいという子ども達を尊重し、「マスクはちゃんとつけないといけない」という圧力の緩和をお願いします。 

・運動の際には、『しんどかったら外してもいいよ』ではなく『外さないといけない』ことを明確に教えてあげてください。子ども達は先生から明確な指示がないと、しんどい状況でも外せずに我慢をしてしまいます。 

・子ども達の間で同調圧力がはたらかぬよう、マスクのメリット・デメリットや着脱の自由があることを記載した資料等を、保護者あてのお便りに記載してください。 

もし、先生方のご意見やご感想などありましたら、お寄せいただけると幸いです。 

最後になりますが、2020年コロナ禍の初年度、学校であるがゆえに必要な「“感染予防対策”と“学びの質”の狭間にある落としどころ」の見極めに力を注ぎ、単に「できない」を選択するのではなく「どうしたらできるか」を必死に探り続けた学校があります。 
その結果、ほぼ例年通りの行事をこなされたのを最後に、昨年定年退職された元公立中学校校長の原口先生にお越しいただいて、3月12日(土)大阪市内にてお話し会を開催いたします(詳細は同封の案内をご覧ください)。 
原口先生は、この感染症が問題になった当初から、まずはご自身が各方面の専門家に直接アタックされては学びを深め、そこで得た知識をもとに、子ども達にも「健康な人がマスクを常着することで生じるデメリットも含めて、主体的に判断できる力」を養うための具体的な支援を実践されました。また、先生や保護者、子ども達、そして地域の関係者達とも、深い学びを維持するための対話を繰り返されたとのことです。 
そんな先生のご経験と教育への思いを共有していただき、5〜11歳の子ども達がワクチンを接種する可能性のある春休みを目前に、本当に子どもを守るために大人には何ができるのか学び合う機会になればと願っております。 
ご多忙の中、会場までお越しいただくのは難しいと存じておりますが、後日録画配信も予定しております。1人でも多くの教育関係の方々にお話を聞いていただきたいという思いから、教職員の皆さまは無料でご参加いただけます。 

冷静に現実を俯瞰して、目の前にいる子ども達の健やかな心身の成長を真に守る方向へ転換を促していくために、ともに子ども達の1番身近にいる大人として、対話を深め突破口を見出していけたらと切に願っております。 

長文をお読みいただきありがとうございました。 

おおさか素顔の子育て会 一同

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=4649580551820504&id=100003058167918