【質問】
「思いが世界を生み出してゆく」
について教えて下さい。
【回答】
唯識教学では、
「思いが世界を生み出してゆく」と教えられます。
そう知らされますと、
「自分の心で思っていることで、悪いことは思えないな」と感じます。
心で悪いことを思っていたら、
「その思いの通りの結果」がやってくる訳ではなくても、
「必ず悪い結果」を生み出してゆきます。
たとえ、悪い結果が起きなかったとしても、心の中では悪い結果が来ることを期待してしまいます。
結局、悪いことを思う人は、心で悪い結果を期待して、
いつも念じているので、悪い運命を生み出してしまうのです。
私達は、
「悪いことをする人には、自然と不幸な結果が来て欲しい」と思っています。
それと同じように、
「悪いことをした自分に対しても、苦しみという報いが来るように」期待をしてしまう。
念じていることが、世界となります。
だから、悪いことを思う人は、悪い結果が来るのです。
心で悪いことを思うことは、謹んで、やめてゆきたいですね。
『物事は心に基づき、心を主とし、心によって作り出される。
もし汚れた心で話したり、行ったりするならば、苦しみはその人につき従う。
車を引く牛の足跡に、車輪がついていくように。
物事は心に基づき、心を主とし、心によって作り出される。
もしも清らかな心で話をしたり、行ったりするならば、福楽はその人につき従う。
影がその身体から、離れないように。』
【ダンマパダ<ブッダの言葉>】
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