「手当て」はなぜ効くのか💕

皮膚感覚を発達させて知能進化を促進させた哺乳類は、サル以降も皮膚感覚を軸に進化を続けています。毛づくろいによる親和充足はその代表例ですが、激しい性闘争の末に傷ついたオスをメスが癒す行為もあります。傷に手を当てたり、舐めたり。
 そして、それは人間も共通しており、痛むところや傷がついた時には「手を当てます」よね。無意識にやっていますが、なんらかの効果があるからこそ、反射的に動くのだと思います。また、医療行為としても「手技療法」というものがあります。手を当てることで駆動物質が出る?なんらかのエネルギーが放出?今回は「手当て」はなぜ効くのか?追求してみました。

■「手当て」が生み出す“絆ホルモン”
お腹が痛いときに手で腹部をなでる、不安や緊張を感じるときに手で頬に触れて気持ちを落ち着かせる……。

このように何気なく体のどこかに手を当てて、自分自身を癒やしていることは多いもの。あるいは信頼関係を築いている人に手で触れたり、その人からやさしく触れられたりすることでリラックスしたり、幸福感に包まれたりした経験がある人も少なくないことでしょう。

ケガや病気などの処置をする医療行為を「手当て」といいます。言葉の由来は諸説ありますが、私たちが普段から自然に行っている「手を当てる」ことによって得られる癒やし効果が原点という説もあります。

なぜ手で肌や体に触れると痛みが和らいだり、心が穏やかになったりするのでしょうか。その理由の一つとして挙げられるのが「絆ホルモン」「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンの存在です。

オキシトシンは人の脳で合成され、分泌される物質で、主にホルモンや神経伝達物質としての働きがあります。脳から分泌されるオキシトシンの量は、親しい人と触れ合うなどのスキンシップによって増大することがさまざまな研究から分かっています。

愛情がこもった皮膚刺激は安らぎを与え、ストレスを緩和する、人との信頼関係を築く、母子の絆を深めるなど、さまざまな社会的行動と関わっていると考えられています。オキシトシンが「絆ホルモン」「幸せホルモン」と呼ばれるのはこの働きがあるためです。

■オキシトシンの分泌を促す触れ合いのコツ

オキシトシンの分泌を促し、癒やし効果を得るためには次の3つのポイントが重要です。

(1)お互いに触れ合うことが快適だと思える相手とスキンシップを図る
触れたい、触れてもらいたいという気持ちをお互いに共有することが不可欠です。触れたくない、触れてほしくないと思う相手とスキンシップを図ってもオキシトシンの分泌量アップはあまり期待できません。

(2)自分自身がリラックスした状態で、愛情をもって触れる
オキシトシンには相手の感情と同調する作用があるといわれています。自分自身がリラックスした状態で人に触れることで相手もより安心でき、相手が喜んでくれることで自分もまたハッピーになり、オキシトシンの分泌が促進される効果が期待できます。「面倒くさい」などと思わずに愛情や思いやりをもって触れることで、自分自身を癒やすことにもつながります。

なお、相手が緊張や不安を感じていたり、興奮したりしているときにはぎゅっと圧をかけて抱きしめたり、包み込むように手を握ってあげたりすると自律神経の副交感神経が優位になり、心を落ち着かせる効果が高まります。

(3)ゆっくりしたスピードで5~10分触れ続ける
英国の神経心理学者らによって行われた研究(※1)で、1秒に5cm前後の速度でなでたときに最も気持ちよく感じるという結果が出ています。

触れる速度によって神経線維の反応が違い、1秒に5cm前後のスピードで触れたときに反応する神経線維(C触覚線維)から、脳内の感情に関わる部位である扁桃体や自律神経、ホルモンの調節を司る視床下部など、さまざまな部位にゆっくりした速度で触覚情報が届きます。

このように触れることにより体温を一定に保ったり、食欲を抑制することから肥満を防ぎ血糖を一定に保ったり、ストレスを緩和したりするなどの働きが見られることが分かっています。

(後略)

 オキシトシンの分泌はなんとなく予想がついていましたが、その分泌量が「相手への信頼感や愛情」などの感情が関係しており、触れるスピードにも「心地よい速さ」があるようですね。それによって脳が反応し、体温を一定に保ったり、食欲を抑制?することもできるみたいです。
 つまり、母子の触れ合いも「テレビを見ながら…」「スマホを見ながら…」だと赤ちゃんのオキシトシン分泌量が下がってしまい、親和欠損になってしまうということでしょうか。引き続き追求してみます。
引用

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