【質問】
人間が苦しむのは「楽をしたい」と思っているからだと聴きましたが、どうなのですか。
【回答】
多くの人は、経済的に成功して、「楽ができるようになる為」に頑張っている。
つまり、頑張るのは「楽をするため」です。
だから、自分ばかり頑張って、周りの人が遊んでいると、
「何で自分ばかりが、頑張らなければならないのか」と不満が起きるし、苦しむことになります。
人間が苦しむのは「楽をしたい」と思っているからだと思います。
だから、仏教では苦しみから離れるためには、
「頑張ること、精進すること自体を幸せだ」と思えるようになることを勧められます。
自分だけ頑張っていたとしても、「それ自体が幸せ」ならば、頑張ることは苦しみではなく、
むしろ幸せだと感じられるようになります。
仏教では「種蒔きこそが幸せ」と教えられます。
全てのご縁を、種蒔きのご縁に変えてゆくことが、自分を幸せにしてゆきますし、
種蒔きをすること、そのものが幸せだと感じられます。
種蒔きをして、どんな結果を得たとしても、その結果は死んでゆく時には、置いてゆかなけれぱなりません。
しかし、種蒔きをして、それを習慣としたならば、
その種蒔きの習慣は、阿頼耶識に「業」となって、死んでからも続き、未来永劫に私を幸せにしてゆきます。
「種蒔きこそ、幸せの元」と思えたならば、
「この世に苦しみなど無くなってしまうのだな」と改めて知らされます。
『裏表 なきは仏の
姿なり 慎みゆかん
今日の一日(言行一致)』
『精出せば 凍る間もなき
水車 見ても励めよ
己が歩みに(努力)』
『種蒔きは 蒔くに時あり
処あり 徳を植えるに
夏冬はなし(隠徳)』
『怠るな サボるな
人を誤魔化すな
人は知らねど
仏お見抜き(因果)』