「居たくないところには居ない」

ほとほと、僕は都会には馴染めない。いや昔は馴染んでいたのだが、この二十数年間の田舎暮らしで、完全に馴染めなくなった。

穏和そうに見えるかもしれないが、都会に出てくると、僕は四六時中イライラしている(笑)。多分眉間に皺が寄ってることだろう。

例えば、食事をすると、名前と電話番号の記載を求められることがある。予約ではないので、これは明らかに個人情報の収集であり、違法性があるのに、県の指示だということで当たり前のように強要してくる。

申し訳ないが、イライラする僕は、正直には書かない(笑)。

店頭でのマスクのお願いやアルコール消毒、検温、そして無意味なアクリル板設置も同様であり、これは人権侵害にもなる。

自分の頭では考えようとしない飲食店だなという印象なのだけど、時短営業を強いられ、アルコール提供を自粛させられても、黙って従わざるを得ないこの状況なのだから、致し方ないのかなとも思う。

感染に関しては他にもっと大きな問題箇所があるのに、行政からみればスケープゴートにしやすいのが飲食店なのだろう。

あとは、グローバルダイニングのように見せしめを作れば、多くの飲食店は大人しく従う。これで行政は対策してますというアピールにもなり、選挙にも利用できる。感染が拡大すれば自粛が足りないからだと、責任を押し付けられる。

多くのお客もそれに従う。飲食店が利用できないと困るという意識があるからだ。国民も娯楽を制限されているから、食欲を外食で満たすというイベントだけは死守したい。

そこで、利害関係が一致して、どこでも誰でも問題意識を持たない。

国民が感染を怖がるのは、感染したことで被る周りからの視線、圧力、阻害、責任、離職の方だろう。いやはや、誰が言ったか知らないが、日本中コント状態とはよく言ったものだ。

そう言えば、農業の世界がそれに近い。農産物は安く市場に流さなくてはならないという固定観念がある。事実上そうしないと国民の暮らしは豊かにはならないが、それは農産物以外のものに多くのお金を使わせているからだ。

例えば税金。そして家電や家。医薬品や医療。全ては政治や一部の人間が莫大な利益を得るための支払いや買い物である。そちらにお金を流す必要があるから、農産物は安くする。

そうすれば、政治は支持率を維持できるし、農家は農産物で利益が得られない分、助成金や補助金が国や県から支給され、国に逆らう勢いを奪われる。お見事なお話。

おかしいと思えば声を出す。僕はおかしな対応をされたら、時にその店や本社に連絡をし、そのおかしな点を伝える。向こうから見れば単なるクレーマーだろうが、伝えなきゃ何も変わらない。

長々と愚痴を書いているが、ただ、飲食店であろうがどこであろうが、お互い様の状況であるのだから、僕はクレームを言って世の中を変えようと言いたいわけではない。

単に嫌なら行かないという選択肢があるってこと(笑)。お店だろうがなんだろうが。もちろん会社も。

なので、僕は都会には出来るだけ行かない。セミナーや講演でやむなく行くことはあるけど、ご存知のように、僕はどこにも行かずにトンボ帰りする。

シンプルに、居たくないところには居ない。それだけのことである(笑)。