福岡県大牟田市の病院で医療従事者に接種する予定だった新型コロナウイルスのワクチン1044回分が常温で長時間放置され、使用できなくなりました。

大牟田市の大牟田病院によりますと、28日、医療従事者へのワクチン接種のため、薬剤師が超低温冷凍庫からワクチンの箱を取り出して一部を看護師に渡しましたが、この際、残りの1044回分のワクチンが入った箱が準備台に置かれたままになっていたということです。

およそ3時間後に、別の薬剤師がワクチンが放置されているのを見つけました。

このファイザー製のワクチンは常温で解凍した場合、2時間以内に薄めなければ使えないことになっていて、病院は廃棄するとしています。

大牟田病院の川崎雅之病院長は記者会見で「国や県をあげてワクチンをむだにしないよう取り組んでいるなか、ご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます」と陳謝し、再発防止に努めるとしています。

福岡県は今後のワクチン接種の日程に直ちに影響はないとしていますがワクチンを取り扱う医療機関に改めて管理の徹底を求める文書を出しました。