私の父は、とても頑張り屋な人でした。
家族のために働き、自分のことはいつも後回し。
困っている人がいれば放っておけない、そんな人でした。
でも、その優しさや責任感の強さは、ときに自分自身を苦しめることもあります。
父は肺気腫を患っていました。
歩くだけでも息が上がるような状態でしたが、それでも無理をしてしまう人でした。
肺炎で入院したとき、私は父にこう言いました。
「お父さんはもう介護が必要なレベルだよ」
「退院したら100の力は使わなくていい。60でいいんだよ」
「全部頑張ろうとしなくていいんだよ」
父は少し考えて、
「そうだな」
と答えました。
今思うと、父も頭では分かっていたのかもしれません。
でも長年の生き方や性格は、簡単には変えられないものです。
そして最近、私は自分にも父と似ているところがあることに気づきました。
気づけば頑張りすぎる。
頼まれると断れない。
自分のことを後回しにしてしまう。
妹たちも似ています。
だからこそ今は思います。
頑張ることは大切。
でも、頑張り続けるためには力を抜くことも必要なんだと。
100の力を出し続けるのではなく、60や70の力で長く続ける。
それも立派な生き方なんだと思います。
父が残してくれたものは、お金や物だけではありません。
「自分を大切にすることも大事なんだよ」
そんなメッセージを、亡くなって5ヶ月が経った今受け取っている気がしています。
